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幼稚園からのおしらせ
幼稚園からのおしらせ

学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 白髪先生のつぶやき りす



平成13年度
  年末の嬉しかったこと 平成14年1月

子供たちの体操服で、来年度から長袖の体操服も揃えるかどうかを、職員会議で検討していて、見本を見てみることとなり、2学期も終わりに近い頃、業者に依頼しました。その1週間後、三次中央幼稚園用のオリジナルのデザインをもとに作った体操服を数点持ってきてもらいました。その服を見ながら話し合い、子供たちに着させてみようと、年長組の男の子と女の子一人ずつ園長室に来てもらいました。二人は、「しつれいします!」と園長室に入って来たものの、何の用事で呼ばれたかを知らせていなかったので、二人とも神妙な顔をしています。
「あのね、新しい体操服が、どれが似合うか、ちょっとモデルになってくれないかな?」と言うと、「やった〜、ラッキー」と言って、自分たちの服を脱ぎ始め、下着だけになってくれました。ところが、すぐに着てくれるのかと思いきや、二人とも正座して、脱いだ服を丁寧にたたみ始めました。「すごい! 二人とも偉いね〜」と、思わず声を発してしまいました。服を揃え終わって、それぞれデザインの違う体操服を着てくれました。周りで見ている大人の、「かわい!」と言う声を聞きながら、他のデザインの服もいろいろと試着してくれました。
「ありがとう。これで終わったから、脱いでいいよ」と言うと、体操服を脱いで、自分たちの服を着始めました。服を着終ると、また正座して、試着した体操服をたたみ始めるのです。またも、「すごい」と思いながら感心しながら見ていると、とても丁寧に折りたたんでいます。そして、たたみ終わると、両腕の手のひらに乗せて、業者の人に、「ありがとうございました」と言って、ちゃんと返しているのです。
「二人ともすごい! 偉い。とっても素敵よ。ありがとう」と、またまた、ほめずにはいられませんでした。
いや〜 不覚でした。保育室には、時々、子供たちの様子や活動を見に行くのですが、お帰りの支度のころになると、私も園長室に帰っていたので、服を着替えている様子をあまり意識して見ていなかったのです。
その感激した様子を先生たちにも伝え、そこまできちんと育ててくれていることのお礼も言いました。数日後の終業式の日には、その二人の子を、子供たち全員の前に立たせて、その出来事を紹介しました。
「園長先生ね、この前、とってもうれしいことがあったんだよ。ここに立ってくれている二人のお友達に、『新しい体操服はどれがいいかな〜』と、いろいろな服のモデルになって着てみてもらったんだけど、終わったら、体操服をきちんと折りたたんで、『ありがとうございました』と言って、服を持って来てくれたおじさんに返してくれたんだよ。園長先生、感激したんだよ。とってもうれしかったんだよ。きっと、年長さんぐらいになると、みんなもできるようになっていると思うけど、とってもうれしかったから、皆さんに紹介しました」と話しました。
そのことで、とても心地よい思いで二学期を終了しましたが、この冬休みも卒園児が幼稚園に尋ねてきてくれました。それも、8月31日の大晦日の日に、昭和56年3月、第10回卒園児の雅敏君と、58年3月、第12回卒園児の忍君の二人の兄弟が来てくれたのです。お兄ちゃんは27歳の183センチ、弟は25歳の178センチと体格の立派な好青年になっています。
しばらく一緒に幼稚園の園庭を見て回りました。水車や動物園のこともしっかり覚えていましたが、幼稚園の様子が当時よりずいぶんと変わっていて、目を丸くしていました。しばらくして、園長室に案内しましたが、二人とも玄関で靴をきちんと揃えなおして、改めて挨拶をして、園長室に入ります。
この二人のことで私が一番覚えているのは、三次中央幼稚園のママさんバレー部で、夜、市や小学校の体育館を借りて練習をしていて、私も時々練習を見に行っていましたが、その時に、一緒に来ている子供たちの子守役のように、肩車やおっかけっこをしたり、バレーボールを一緒に蹴ったり投げたりしてよく遊んでいました。その中の2人が突然、大人になって来てくれたのですから、懐かしさや嬉しさ、そして、喜びとともに、年月の経過を身にしみて感じることとなりました。
その二人の苗字は福原君。お兄さんは広島の企業で働いています。そうです。弟の忍君は阪神タイガースのピッチャーです。
昨年の1年間、建築工事や、保育園の認可に関する国や県、社会福祉・医療事業団等に提出するさまざまな書類に追われ、土日も無く仕事をしていた私にとって、この二つの心休まる出来事は、一年間の疲れを一度に吹っ飛ばしてくれた感じがしています。
正月になっても、動物たちのえさやりや動物小屋の掃除を欠かすことはできません。正月2日、3日には大雪となりました。手が凍てつく寒さの中で
水を流しながら小屋を洗うのですが、大人になっても、「動物のことをしっかりと覚えている」と言ってくれた、福原君兄弟の言葉を思い浮かべて、楽しく掃除ができました。
私たちは、子供たちのより望ましい発達や成長を求めて仕事をしていますから、子供たちの成長振りを感じるたびに、子供たちから大きな感動や喜びを貰います。誰か悲しい思いをしている子供がいると、一緒に悲しんで、その悲しみを受け止め、分かち合います。それが私たちの仕事なのです。嬉しいことも悲しいことも、ともに生活する中で、人間としてのかかわりを深めながら、子供たちがより心豊かな人間に育ってくれることを願っているのです。保護者の皆さんがわが子の成長を願われるように、卒園してからも、ずっと気にしているのです。
卒園していった子供たちは、大人になったころには、幼稚園でのことはほとんど忘れています。それでいいのです。忘れてしまっていても、「いまのあなたの心と体には、きっと、幼稚園での生活で培ったことが根付いてくれている」と、信じていますから。
今年もいいスタートができる年末の心地よい二つの出来事でした。 



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