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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 白髪先生のつぶやき りす



平成15年度
  春 平成16年2月27日

この冬は例年になく12月、1月とたくさんの雪が降りましたが、一番寒いはずの2月は、初旬に少し降っただけで、暖かい日が続きました。その2月初旬の暖かい日に我が家の裏山にキツネが時々やってきてはひなたぼっこをしながら昼寝をしているのです。キツネは夜に餌を探して歩くので朝はほとんど穴の中で寝ているのだと思いますが、日当たりのよい日にはこのようにひなたぼっこをしに草むらにやってきているのです。
以前、秋ごろに同じ場所に時々現れていたオスのキツネの毛は、とてもきれいでつやつやして金色に輝き、しっぽを立てると、その上側は腰の付け根から先っぽまで白い筋が入っていて、とても格好がいいのです。ところが春から夏にかけてはその美しさが薄らいでこげ茶色になってきます。キツネは冬に恋をするのです。そのためこの時期になると、オスはとてもつやつやした毛色に変わるのです。
昼寝をしているキツネを双眼鏡で覗いてみてもつややかな美しい毛色は見ることは出来ません。おそらく、妊娠中のメスだと思われます。しかも、すぐ近くのカシの木の下がホコラになっていて、春にはキツネの子供が5,6匹じゃれあっているのも見ることが出来ます。耳が少し長く立っているだけでほとんど犬の子と変わらなくとてもかわいいのです。日本のキツネは赤ギツネと呼ばれ毛色がそろってこげ茶色をしているので、その色合いをキツネ色と言われるのです。
これで思い出したのが、ずっと以前の昭和42、3年ころの冬、夜遅く松江から三次に帰っているときのことです。当時、国道54号線は舗装もされていなくて、車に出会うと離合場所で待機しなければならないほどの細い山道でしたが、上根峠のトンネルを越えて上布野に入ったときに、山すその少し高いところにある田んぼの石垣のあぜに、キツネがしっぽを立ててライトに照らされてこちらを振り向いているのです。なんと、白ギツネではないですか。「ドキッ!」として車をとめてよく見ようとしましたが、そのまま走って山の中に入ってしまいました。しっぽを立ててこちらを振り向いたときの美しい凛々とした白ギツネの勇姿は今でもはっきりと私の脳裏に焼き付いています。
そのキツネも夜中になると、人里に出ては鶏をさらって逃げたり、畑の瓜やとうもろこしや栗を採って食べたりしますが、農家の人も朝起きて気がつくのですから手の施しようがありません。
『キツネは人をだます』と昔から言われていますが、農作物をキツネに取られないように対策をとってもたびたび被害に遭い、キツネ知恵に負けてしまうから、このように言われだしたのでしょう。
私も子供のころ、身近な人がキツネにだまされたと言うことを聞いたことを覚えています。それは、私も知っている近所のおじいさんが、夜、会合からの帰り道キツネにだまされて、道の横に流れている溝(農水路)を道と思わされて、その溝をずっと歩いて帰ってきたと評判になったのです。村の大人の人も私の母もそう信じて真剣に話して聞かせてくれるのです。今考えると、そのおじいさんが痴呆になってわけのわからないことをしたのか、子供が一人で夜道を歩いてはいけない教えだったのか定かではありません。
そのキツネもお稲荷様として祭られています。“正一稲荷台明神”と言うのですが、もともと倉稲御魂(ウカノミタマ)という農業の神様をお祭りしたものです。キツネの知恵を崇(あが)めたのかもしれません。
キツネの観察を楽しんでいるころ、2月20日のことですが、朝、新聞を取りに玄関に出てみると、なんと、「ホー、ホケキョケキョ
」と、ウグイスの鳴き声がするではありませんか。耳を疑っていると、もう一度、「ホー、ホケキョケキョ」と鳴きます。「ウソ! こんな冬に鳴くはずはない」と思いながら部屋に入って、女房に、「いま、ウグイスらしいのが鳴いていた」と告げると、「さっき、ニュースでもやっていた。1ヶ月早いんだって」と言います。「やっぱり!」。あまりにも早い時期なので、もしかして、似たような鳴き方をする小鳥でもいるのではと思うほど早い時期なのです。ウグイスらしいと言ったのは、この時期に鳴くなんて本当に信じられなかったからなのです。女房も、「そんな時期の違いがわかるなんてお父さんもすごいね」と感心しています。22日にも鳴いていました。
すぐに東京にいる娘(次女)にメールを入れました。その返事です。
『へーぇ。うぐいすかぁ。やっぱりちょっとでも山があったりすると自然ってがらっと変わるんだね。もう、ちゃんと「ホー、ホケキョ」って鳴けてた? たまに、まだちゃんと鳴けなくて「ケキョケキョケキョケキョ」(←全然ダメ)とか「ホー、ホケケキョ」(←オシい!)とか鳴いてる子いるよね。私はこの「ホー、ホケケキョ」って子が好きだったなー。本人はすっごい堂々と鳴いてるんだけど、「おいおい、ちょっと違うぞー」ってツッコミ入れたくなる感じが・・。どこで聞いたのか忘れちゃったけど。』
娘もお父さんに似たのか、自然を感じる感性が育ってくれています。
今年はどうも春のやってくるのが早い感じがしていますが、お子様と一緒に野原や川原を散歩してみてください。野草やネコヤナギにフキノトウ、ツクシ等々の春の息吹を発見できます。その驚きや感動を共に感じることで、子供の感性を豊かにはぐくんでくれます。
日和のよい日に、さあ、「春を見つけに!」散歩です。



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