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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 葉子せんせいの部屋 りす



平成18年度
 「ゆびきり」        平成18年7月19日

♪ささのはさ〜らさら♪7月になると幼稚園中に、子供達の歌う『たなばたさま』の歌が響き渡ります。今年も大きな笹に笹飾りを作って七夕まつりをしました。笹飾りの中でも興味深く手にとって見てみたいのは、短冊に書かれた“ねがいごと”です。どんなおねがいをしたのかな?毎年色々な“ねがいごと”が書かれています。「じてんしゃにのれるようになりたいです。」(がんばれ!がんばれ!)「ピアノがじょうずになりたいです。」(なるほどなるほど)「ハワイへいけますように……。」(じゃあ!先生も書いておこうかな)「おねしょしませんように。」(う〜ん、切実)「ポケモンがほしいです。」「ボウケンジャーがほしいな〜」(ん?サンタさんじゃないんだけど……。)と、色んな子供達の秘め事が書かれています。その他よくあるのは、お気に入りのキャラクターになりたいというもの。「仮面ライダーカブトになりたい!」「プリキュアになりたい!」等。幸せな事にまだまだ空想の中で生活している子供達のかわいい夢です。だけど、真剣な夢なのです。夜空のお星さまに子供達のかわいい“ねがいごと”は届いたかな?
さて、今月は、幼稚園の頃同じようにかわいい夢を短冊に書き、数年経った今、自分の将来を本気で考え一生懸命になっているひとりの女の子の事を紹介しましょう。名前は香織ちゃん。6年前の年長組の時に私が担任した女の子です。卒園して引っ越ししてしまいもう随分会っていませんでした。当時は、一見、消極的なタイプですが、内に秘めたる強さ・優しさ・明るさ・好奇心は、共に生活していた私にはひしひしと伝わってくるものがある、おさげ髪のよく似合うかわいい女の子でした。
去年の10月のある日、香織ちゃんから突然のはがき…そこには『ようこ先生お元気ですか?今度、私がラジオに出演し、作文を読みます。そこにようこ先生も登場するのでぜひきいてください。10月26日am6:55〜am7:00RCCラジオです。』──と書いてありました。懐かしい子からの便りにびっくりするやら嬉しいやらで、顔にしまりがなくなってしまいました。放送までの1週間、毎朝その時間が気になって気になって……。そしてその日が来ました。カセットテープに録音しておこうとセットし、私は少々緊張して思わず正座でラジオに耳を傾けました。6時55分!学校のチャイムの音で番組が始まりました。RCCのアナウンサーが「僕の作文私の作文!──今日は小学5年生の作文を紹介します。題は『幼稚園の先生になりたい』です。」私はそこまで聴いてすぐに香織ちゃんが卒園して行く時に交わした二人の約束の事だ!と思いました。香織ちゃんの夢は幼稚園の先生になる事でした。ある日、「ようこせんせい、どうしたら幼稚園の先生になれる?」と聞いてきました。キラキラした真剣な目でした。私は、「お歌が上手で、にっこり笑顔が優しかったらなれるよ。香織ちゃんならなれるね。そしたら、一緒にお仕事できるね。」と言いました。香織ちゃんは、「わたし、三次中央幼稚園の先生になる!」とにっこりして言ってくれて、私は「じゃあ、ゆびきりしよう!香織ちゃんが幼稚園の先生になってここへまた帰って来る!そして一緒にお仕事しようね。待ってるから。」と二人でゆびきりしたのです。香織ちゃんの読む作文には、三次中央幼稚園の先生になりたい事や、私の事、ゆびきりの事が書かれてありました。私は涙が溢れ出ました。今でも、遠いところに居ても慕ってくれているという事と、何よりあの日交わしたゆびきりが、香織ちゃんの道標になっていること、人生の目標を持っていてくれていることに感無量でした。目の前に香織ちゃんがいたら、あの頃のようにムギュ〜って抱きしめてぼろぼろに泣いたでしょう。
そして6月、6年生になった香織ちゃんからまた手紙が来ました。今度は幼稚園の先生になるための具体的な質問でした。いよいよ本気だなって感じました。夢が今の香織ちゃんの香織ちゃんからのお手紙『生きる力』になっているのです。自分に目標や夢、目的を持って生活していると生き生き輝けるのです。その夢が『仮面ライダー』や『プリキュア』と現実離れしていても、自分の将来の憧れの像として目標にして(とりあえず今は)生活していくでしょう。どうか、夢や憧れをもたせてあげてください。夢を抱く心地よさを覚えたら、夢を探せる大人になると思うのです。
香織ちゃんの手紙の最後にはいつもこう書いてあります。『先生、香織が大人になるまで待っててね。』──ん?あと何年?

田房葉子



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