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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



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『水たまりに気をつけて──???』
                2019年7月17日

保育室から聞こえてくる子供達の可愛い歌声♪ヤッホッホなつやすみ〜♪ヤッホッホなつやすみ〜♪……そして、いよいよ明日から夏休みになります。昨年のこの時期に比べると、心なしか涼しい夏休みの始まりに思えます。長い夏休みをどうかご家族で元気に楽しくお過ごしください。

 さて、この1学期、子供達は新しい環境に身を置き、不安や戸惑いから徐々に幼稚園の楽しさがわかって来て、もっとあそびた〜いと思えるようになったところでしょうか?特に、プールあそびが始まった頃から、子供達のあそびはみるみるダイナミックになっていきました。解放感に満ち溢れ、プールあそびに限らず、水や泥と戯れながら遊ぶ子供達の表情は実に生き生きしています。

 先月の園だよりにも書きましたが、幼稚園の小川は、子供達のお気に入りの場所です。それと、園庭のあちらこちらにできる雨上がりにできた水たまりと水の通り道は、子供達が見つけた恰好のあそび場です。特に小川のすぐ横にある中門近くにできる大きな水たまりは、今思えば、昨年度の満3歳児クラスの子供達が「工事現場〜工事中〜」と言いながら砂遊び用のスコップで掘ったり埋めたりを繰り返し毎日遊んでできたものでした。その制作者(笑)達は、今でもその水たまりに自然と集まって新入園児達を指導(?)しながら遊んでいます。幼稚園が休みの土日の間にやっと乾いたと思いきや、月曜日には、小川からわざわざ水を入れて大きな水たまりを作ります。小雨の降るある朝、いつものように登園してくる子供達を中門で待っていると、子供を送りながら「いってらっしゃい!水たまりに気を付けてね!靴が濡れるよ!」と何人かのお母さんが声をかけておられました。靴を濡らさないように、水たまりを避けて保育室に行く子供もいますが、長靴を履いている子供の中には、そんなお母さんの心配をよそに、ゆっくりゆっくりとその大きな水たまりに入って行く子がいます。短めの長靴の子は、浸水までギリギリです。その様子を見てお母さん達は「あ〜ぁ…」と目を覆っておられます。中には、わざとバシャバシャと歩く子もいます。また、バスで登園して来る子供達は、バスから降りてアスファルトの窪んだ所にできた水たまりをわざわざ歩いて行きます。体操服に着替えて水たまりに入り、しゃがんで遊んでいておしりがビショビショ!!傍にいた子も飛び散る泥水を浴びてしまう!!上手く入ったはずだったのに、遊んでいるうちに長靴の中に浸水!!──それでもみんなそこが大好きなのです。

どうして?──うまく説明できないけれど、そうしたくなる気持ち……わかりませんか?私も子供の頃、深い水たまりを見つけると、長靴で入って遊んでいたものです。どこまで濡らさずに歩けるか、長靴で水たまりの深さに挑戦していたのかもしれません。歩き方によったら濡れるかもしれない…でも入ってみたい…という冒険なのかもしれません。それがやけに楽しいのです。ただただ楽しいのです。そこにはスリルを楽しみ冒険心をかきたてるものがあるような気がします。“たかが水たまり、されど水たまり”です。そして、目を横に向けると、水たまりだけでは物足りなくなった年中組や年長組の子供達が小川で遊んでいます。靴が濡れないように小川の中にある大きな石を上手く渡りながら、エビやヤゴを捕まえるのです。運動靴は勿論、長靴でもその深さにはかなわない事がわかる時には裸足になって小川に入って行きます。

そう言えば、「工事現場〜!工事中〜!」と言って大きな水たまりを作ってくれた昨年度の満3歳児クラスの子供達に担任の先生がいつの頃からか、「靴を濡らさないであそぶのが上手!できるかな?」と言っていたのを思い出します。それは「靴を濡らしてはダメ!」という意味ではなく「むやみやたらに濡らす事を楽しむよりも、少し考えて上手に遊ぶ楽しみ方を見つけるようになって欲しい」というねらいからの子供達への“お題”だったのだと思います。そのクラスの子供達は、その先生からの“お題”に応えるべく、濡れる事が平気で当たり前の遊び方ではなく、考えながら楽しみをみつけて遊べていたような気がします。このように子供達は、いろいろな事を経験しながら加減する技や方法を習得し、どこでどのようにどうしたら良いのかを子供達自身が考えて生活できるようになっていくのです。ダイナミックに遊ぶその時の夢中な顔には、「楽しい」以上の感情が子供達の中に生まれている事を感じます。冒険心をかきたてられ真剣に自然に向かう子供達には、いろいろな場面で次から次へと挑戦する意欲が生まれます。“怖い物知らず”“危ない物知らず”また、“難しい事知らず”ではなく、せめて守られた幼稚園生活の中にある怖い物や危ない物くらいにはドンとこい!の気持ちで“怖い物見たさ”“危ない物見たさ”“難しい事見たさ”の好奇心や冒険心を大切にし、楽しみながら触れさせてあげたいものです。だって、大人が思うより子供達って実は“怖い”“危ない”“難しい”を結構楽しめるのです。

幼児期のうちに、いろいろな事を体験しながら、大きくなって世の中の怖い物や危ない物難しい事にどう関わっていくのが良いのかを学んでいるのだと思って「水たまりに気をつけて!」ではなく、ある意味あきらめて「水たまりを楽しんで!」と言ってあげてください。大人にとってのNOの中に子供達の成長のためにYESがある事にも気付いてあげたいものですね

田房葉子





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