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幼稚園からのおしらせ
幼稚園からのおしらせ

学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす りす




『ここが踏ん張りどころ』  2020年4月30日

新型コロナウイルスの影響を受け深い悲しみの中におられる方、または、不安な日々を送っておられる方々に心よりお見舞い申し上げます。そして、こんな中、尊い命を救うべく医療福祉の最前線に立ち、その使命と向き合いながら戦ってくださっている方々には、心から感謝申し上げます。

この騒動の始まりは2月、対岸の火事のような気がしていた事をいよいよ身近に感じるようになったのは3月でした。三次中央幼稚園も、自由登園とし、卒園式を目前に、欠席数の多い日が続きました。年長組の子供達や保護者の方にとっては、最後の幼稚園での生活……。一日一日が大切な日々でした。もしかしたら、このまま卒園式の日を迎え、全員で顔を合わせる事もなく「さようなら」になってしまう、あの子にもあの子にも会わないで、幼稚園生活を終える事になるのだろうか??──そう思うと、先生達は、できる事なら、すぐにでも「みんな!あつまれ〜!!幼稚園においで〜!」と呼び戻したい気持ちで毎日を過ごしていました。勿論子供達も、「今日もみんな揃わなかったね。○○ちゃん、どうしているんだろう?」と、毎日毎日、全員が揃わない日々を寂しがっていました。ついに、卒園式の日、できる限りの感染拡大防止策を講じ、保護者の皆様には様々な制限にもご理解いただき挙行しました。その日、やっと約3週間ぶりに全員が揃ったのです。様々な制限の中、私達で試行錯誤の末、最善を尽くした卒園式でした。卒園する子供達を精一杯真心を込めて巣立ちの日を祝ってあげたい!!そんな気持ちで一杯でした。そんな先生達の気持ちに応えるかのように、年長組の子供達は胸を張って立派に卒園して行きました。

春休みの間も落ち着くどころか、新型コロナウイルスの脅威は段々と私達の傍に近寄って来ました。次は入園式…。私も、園長就任後初めての入園式に張り切っていましたが、卒園式と同様に、入園式の在り方から考えないといけない状況になりました。可愛い新入園児達は、今の大変な状況を思わせない無邪気で元気な笑顔で幼稚園にやって来てくれました。その笑顔にみんなが救われるような気がしました。一人ひとりを中門で迎えながら、「どうか、この子達が私達の幼稚園で、健やかに眩しい日々を生き生きと過ごせますように!」と思っていました。保育室では、短い時間でしたが、お父さん又は、お母さんと一緒に担任の先生と歌あそびを楽しんだり、大きな声で返事をしたりして、園生活スタートの一日を過ごしてもらいました。

卒園式も入園式も、仕方がないとはいえご理解とご協力をいただいた事に感謝の気持ちで一杯です。政府の緊急事態宣言の対象区域が全国へ拡大されてからは、子供達にとっての環境が更に息苦しいものになってきました。今、思うのは、卒園して行った子供達、入園式以降幼稚園で会えていない子供達はみんな元気にしているのだろうか?どんな毎日を過ごしているのだろうか?という事……。

私達の力では、どうにもできない事なのかもしれない、それでもどうにかしたい!と思うもどかしさ、これは、今、誰もが感じておられる事だと思います。テレビの放送を観ても、ニュースは新型コロナウイルスの事ばかり、収録困難のせいかドラマもバラエティー番組も再放送が多く、マスクやソーシャルディスタンスもないその過去の映像になんだか不思議な気分になり、遠い光を見つけるまであとどのくらいかかるのだろう?…と、つい気が重くなってしまいます。

だけど、ここが踏ん張りどころです。学校に行きたいのに行けない卒園児達、幼稚園の友達や先生に会いたくても会えないでいる子供達、まだ一日しか幼稚園で過ごしていない新入園児達──。子供達だって、環境の急激な変化の中、子供なりに我慢しています。また、そんな子供達を家の中で安全に過ごさせるために神経を使いながら日々送っておられるご家族の皆さん。仕事や生活に様々な影響を受けておられる方。辛いしんどい気持ちは皆一緒です。運命共同体です。どうしようもない事なら、もう、踏ん張るしかありません。見えないものに立ち向かえなくても、見えて来た事(不要不急の外出を控える、3密を避ける、適切な衛生管理等)には忠実に冷静に対応しながら、自分と大切な人の命を守るために、みんな一緒に踏ん張るのです。そして外出を控え家に居る今の時間を“ピンチの中のチャンス”に!と、考え方を変えて過ごしてみてはどうでしょうか。

そんな悠長な事!…と呆れられるかも知れませんが、私達の気持ち次第で、暗い状況を明るく変える事ができるのではないかと思うのです。親子で、兄弟姉妹で、家の中で遊んだり、掃除や料理をしたりするのもいいでしょう。時には外の空気を吸って軽く運動をしたり、静かに好きな本を読んだりしながら、心穏やかな時間をつくるのもこんな時こそ必要でしょう。又、これまでは、毎日時間に追われてあっという間に日が経ち、立ち止まっている暇がない程忙しかった大人達は、時間が停滞している今のうちに、これまでの事を見直したり新たな挑戦を企て、その“作戦タイム”にしたりするのはどうでしょう。もしかすると、その挑戦が日本を支える底力になる日が来るかも知れないのです。幼稚園の先生達も、今、幼稚園に来ている少人数の子供達と、楽しみを見つけながら過ごしています。神楽好きな子供達が“神楽チーム”を組んで得意な演目を披露してくれています。ある子は、落ち葉や草を使ってお寿司屋さんごっこをしています。段ボール箱や廃材を使って、お昼ごはんの時間を忘れるほどロボットや小動物の住処(すみか)を作って遊んでいます。園庭では、大縄跳びに挑戦している子供達もいます。寂しいけれど、少人数で思いついたあそびを楽しんでいます。子供達はあそびの天才です。満ち足りた中よりも、思うようにならない不十分な中の方が、自分で考えたり工夫したりしながらその中で楽しみを見つけます。先生達は、そんな子供達の“あそびたい!”というシンプルなハートに驚かされたり、感心したりしています。これが結構先生達も楽しかったりするのです。今の踏ん張りの先には、きっと、子供達み〜んながこれまで以上の笑顔で幼稚園に来てくれる平和な時が戻って来るはずです。その時の子供達の喜ぶ顔や笑い声を想像しながらいろいろな想いを巡らし、その日が一日も早く訪れる事を信じながら毎日を過ごして行きたいと思っています。

今、世界中が踏ん張りどころです。子供達が安心して成長できる世の中に戻すために……元のように戻す事ができないなら、新しい時代を作る気持ちで精神力を強く保ちながら、日々過ごして参りましょう。辛い時には“お互い様”の気持ちをもって……助け合いましょう。あれこれ、誹謗中傷、争いなどしている場合ではありません。私達一人ひとりがこの状況においてできる事は、先の見通しの悪い長い道を励まし合いながら歩き、踏ん張り続ける事かもしれません。気持ちの持ち様で、“明けない夜はない”と思うのです。──と、書きながら、自分にも言い聞かせている新米園長です。

今年度は、これまでの『葉子せんせいの部屋』を『葉子えんちょうせんせいの部屋』とタイトル改め、引き続き書かせていただきます。この中で、私なりに思う子供達の素敵な所、一緒に過ごす素敵な時間、子育ての難しさや楽しさ、子供とその家族を取り巻く世の中について等々…。保護者の皆様と会話をしているような気持ちで書きたいと思っています。どうか、読んでいただき、共に考え合って楽しさも喜びも苦しさや悲しみも共有できたら嬉しいです。どうぞお付き合いよろしくお願いいたします。

経済的にも歴史的緊急事態に落としいれた新型コロナウイルスとどう向き合えば、この辛い時期を少しでも前向きに過ごす事ができるかを今年度のスタートに寄せて、子供達と保護者の皆様と先生達に……そして自分自身にもエールを送るつもりで、つい割り当てられた私のページを書き過ぎてしまいました(笑)。今回は特別だと思って読んでいただけたら嬉しいです

ピンチはチャンス!明けない夜はない!ここは踏ん張りどころです。一緒に乗り越えましょう!!

田房葉子





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