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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



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『気配り目配り思いやり』 平成22年1月8日

新年あけましておめでとうございます。
新型インフルエンザをひきずったまま冬休みが始まり、幼稚園の子供達はみんな元気にしているだろうかと気にしながら過ごしておりました。皆様お元気で輝かしい年明けを迎えられたでしょうか?毎年繰り返し迎える年明けですが、その年その年で、迎える気持ちや状況が違っています。私自身、若い頃はそれ程感じていませんでしたが、年をとってきたせいでしょうか?近年、新しい年を元気で迎えられる事のありがたさをかみしめます。この気持ちを忘れないで、一日一日を大切にしながら過ごして行きたいと思っています。
そんな気持ちで、私もこの冬休みは年末から新年を迎える準備に忙しくしていました。日頃、“忙しい”を言い訳にしてまともに掃除ができていなかったので、我が家の年末の大掃除は大変です。こんな事になるのなら、日曜日の度に少しずつでも窓ふきや換気扇の掃除に手をつけておけば良かった…と毎年思うのです。ここは娘達に頼るしかありません。娘達にも日頃さんざん“働かざる者食うべからず”と言っているせいか、「手伝って」と声をかければ手伝ってくれますが、何もかもしてとは言わないけれど、自分のできる事を見つけて手伝って欲しいと思うのです。「何したらいい?」と聞くので、「家中のごみ箱を集めてくれる?」と言うと、せっせと集めて来てくれました。しかし、私が掃除機をかけている間に、いつの間にかいなくなっていました。集められたごみ箱がごみの入ったまま、置きっぱなしです。「ごみ箱を集めて。」と言ったのは、ごみを仕分けして一つにまとめるためだったのですから、状況的に見ても、ごみ箱を集めるだけでその仕事が終わったわけではない事は中学生ぐらいになればわかるはずなのです。しかも、置きっぱなしという事になれば、結局はバタバタと忙しくしている私か主人がする事になるのです。お父さんやお母さんを助けてあげたいと思ってくれているのならば、「ごみを分けておこうか?」という言葉が出たり、言わなくてもそうしてくれるでしょう。「ごみ箱を集めて。」と言われたからそうしただけなのです。言われた事だけするのであれば、誰だってできるのです。アンテナがピーンと張っていれば、次に自分はどうするべきか、何ができるかと考えて行動に移せるのです。ましてや、そうすれば、お父さんやお母さんが助かるだろうと思えば、自然にここまでやっておいてあげようかと考えられるのです。
幼稚園の創立以来副園長として勤務しておられ、退職後十数年経った昨年亡くなられた先生がいつも言っておられた言葉が『気配り目配り思いやり』でした。掃除をする時、皆が皆ほうきを持っていたのでははかどらない。一つ先を見据えてちりとりを持ってごみを集める、草取りをする等、いくらでも役立つ策はあるのです。皆できれいにしたい気持ちがあれば、気が回るようになる。なくなったティッシュペーパーの空箱がそのまま置いてある…次の人が困るだろうと思いやる気持ちがあれば、新しいティッシュペーパーに入れ替えておく事もできるのです。次の人が困らないように…思いやる気持ちがあったら…。全てが愛情なのだ。…という事を言っておられたのを思い出します。
我が家にお年始にいらっしゃったお客様に料理やお酒を出す時にも、「料理を運んでくれる?」と頼んだら、言われなくても料理の中にお刺身があるとわかれば醤油やわさびが…ビールがあればコップや栓抜きが必要だろうなと考えて準備できる──、そんな気の利く人になって欲しいと思います。そのためには、私達大人がそうする姿を見せる事が必要ですし、一緒にする事で子供達は自然に学ぶのだと思うのです。『気配り』は、相手に気持ちよく居ていただくための思いやりによるものだという事に気づくようになります。(こうしてもらえたら嬉しいだろうな。喜んでもらえるだろうな。)と考えて行動できる人になって欲しいと思います。そして “自分も共同生活を営む家族の一員である”ということが自覚できる生活をお互いに意識していることも大切です。気が利かないことをつい子供のせいにしてしまいそうですが、実はそうなってしまっている原因が大人にもあったのでは?という事に気づいてやらないといけないのです。今まで、子供達が些細な事でも何かをしてくれた時に、その気持ちに気づいて「ありがとう。助かったよ。」とか「よく気がついたね。」とか言ってやれていたか…、“子供は手伝うのが当たり前!”と思い過ぎて、押しつけていなかったか…と私自身も振り返ってみました。「ありがとう」「どういたしまして」「ごめんね」「あ〜助かった」「嬉しいよ」「よかったね」という相手の気持ちに気づき、またその気持ちに応えてあげられる言葉のやりとりがいつもできていただろうかと考えてみないといけないと思いました。そういう言葉が自然に飛び交う家庭の中で育った子供達は『気配り目配り思いやり』のアンテナが育っていくでしょう。そして、たくさんの人達に愛情をもって接して生きていける人になってくれるようになると思います。感謝・ねぎらい・尊敬という人と人が円満に付き合っていくために必要な心が育っていきますように…。そう願いながら心あらたにこの一年娘達と向き合う事を誓った元旦でした。

田房葉子



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