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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



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『先生と子供の間に育ったもの』 平成25年1月8日

新年あけましておめでとうございます。

年をとってきてからでしょうか、ついこの前もこのご挨拶をしたような気がします。こうして毎日慌ただしく過ごしていると、大切な物や大切な事を見落としたり見過ごしたりやり残したりしいないかと、年末になるといつもその一年がどうだったかを思い返してみます。そして、新たな気持ちで新しい年を迎えるのです。惰性的に過ごしがちな毎日にふと立ち止まり自分を振り返ってみる──お正月は、そういう意味でも、大切なものであると思います。今年一年も、皆様にとって充実した年になりますように…。

さて、幼稚園では12月の中旬に、来年度の新入園児面接を行いました。まだまだ集団での生活を全く知らない小さなあどけない子供達ばかりです。現在幼稚園に通っている子供達も、かつてはみんなこんな感じだったなぁと懐かしく思い出しました。そんな子供達が、12月初めに行われた“フロアーコンサート”で見せてくれた姿は本当に素晴らしかったし、それまで積み上げられたものが目に見える技術の上達や姿勢だけではなく、見えない成長もある事を感じ感動させられました。

“フロアーコンサート”後も、保護者の方からたくさんの感想をいただきました。どの感想にも、一生懸命に頑張った子供達や先生の事を認め感動してくださった事が書いてありました。年少組のお遊戯は、我が子の可愛さを引き出してもらえたソーイング隊(子供達のステージ衣装を縫ってくださる有志の保護者)の方々への感謝の言葉も添えられていました。「たくさんのお客様の前で笑顔で踊れた事に感動しました。何年か後には、年中・年長組さんのような立派な演奏ができるようになるのかと思うと今から楽しみです。」と期待の言葉もいただきました。合奏に関しては、「全く楽譜も音符も読めない、楽器も見た事がない…そんな子供達にどうやって教えておられるんですか?」──これは、毎年必ず聞かれる質問です。これは、園長曰く『中央マジック』なのです。全てのタネあかしはできませんが、三次中央幼稚園の先生達がいつも大切にしているのは、“どんなクラスにしたいか。どんな子供になってほしいか。”“という思いや願いを持つことです。“子供像”を描く事です。そんな思いを持ちながら先生は選曲に力を入れます。それから、旋律をとり、合奏譜を作っていきます。この時が一番先生の力量を問われる所です。先生達は、クラスの子供達の顔や雰囲気を思い浮かべながら編曲していきます。どんな合奏に仕上げたいか、何をどのように表現したいかを考えながら…。それからの先生達のマジックについては、ここでは書ききれないので紹介できませんが、選曲からすでに先生の子供達に対する想いがあるので、その気持ちのまま指導していく……これが重要な事なのです。

しかし、順調にいく時ばかりではありません。出来ると思っていた事ができなかったり、クラスの全員が同じ方向を向いていなくてまとまらなかったりして、困惑したり一気一鬱しながら過ごします。技術を磨く事ばかりをしていくのではなく、ひとつの作品(目標)をみんなで作り上げていくこの事を介して、様々な意識を磨き合うのです。これが行事をする意味でもあります。子供達の意識の成長をねらうための手段の一つだとも言えるのです。“自分の力の凄さに気付く”“友達の存在を受け入れる”“協力する事の大切さ”“自己表現”“頑張る事の楽しさ”“一人じゃない事への喜び”“達成感”“満足感”“向上心”etc.…色々な事が期待できるのです。その過程の中で友達や先生との間に“信頼関係”が築かれます。この信頼関係は、様々な事に一緒に挑戦し、励まし合い、喜び合い、乗り越える…そんな生活を繰り返しながら築かれたものだからとても固いものです。

指揮をする先生とステージにいる子供達の間には、特別な空気が漂っています。子供達が絶対的な信頼を寄せ先生を見つめる目、また、先生も子供達を信頼し指揮を振るその様子は、それだけで感動です。たくさんのお客様を目の前に不安気な様子の子供には、“大丈夫だからね”と言わんばかりの優しい目、集中できていない子供には、“先生を見て!落ち着いて!がんばれ!”というまなざしを向けます。そのクラスの子供達には、先生がこのまなざしで僕らに何を言っているかが分かるのです。また子供達も“先生を見ていれば大丈夫だよね”と、熱く視線を向けます。どんな時も一緒にいた仲間で、共にひとつの事に向かって来た同士だからこそ生まれた信頼関係なのです。

本番の一日を観ただけでも、それを感じてくださった事と思います。本番のステージは目に見える結果ですが、その裏にはここに至るまでの過程の中で、目に見えないたくさんの結果を出してくれました。これは、これからの子供達が生涯生きる上での肥やしとなるはずです。

目に見える結果と見えない結果、そのどちらもがこれまでに築いてきた信頼関係なくしては期待できないものだったでしょう。私は、子供達と先生とのこの素晴らしい信頼関係にこそ拍手をたくさん贈りたいと思います。

3学期の始まりです。これから更に、先生と子供達の間には素敵な何かが育ちます。

田房葉子





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