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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 葉子せんせいの部屋 りす





『“興味”から“知識”へ』  平成24年9月3日

長い長い夏休みが終わりました。皆さんはどのような夏を過ごされましたか?夏休み前に計画されていた色々な事は実行できたでしょうか?私も、娘達が小さかった頃はあれもしてやりたい、あんな所に連れて行ってやりたい、こんな事を一緒にしたい……とあれこれ計画をたて、夏休みを過ごしていましたが、大きくなって、土曜日や日曜日でも学校のクラブ活動や友達同士での計画そして少しだけ勉強に…と忙しくなり、なかなか親子で過ごす時間がとれなくなりました。段々と親離れしていく事を実感しています。

さて、幼稚園では、預かり保育の子供達も色々な経験をしながら過ごしました。異年齢での関わりが自然にでき、年少組を年長組や年中組が可愛がる姿や年長組のお兄さんやお姉さんを見習ったり、時には年齢を超えて兄弟姉妹のように喧嘩をしたりして賑やかに楽しい夏休みを過ごしてくれたと思います。そんな預かり保育の年長組の中でちょっとした事がブームになっていました。

 休日に家族で出掛けて手に入れた観光地や人気スポットのパンフレットを持って来ては皆で開いて見合うのです。アミューズメントパークのパンフレットを見ては、アトラクションやキャラクターの話で持ち切りです。お土産や買ってもらった物などの話でも盛り上がります。そんな中、四万十川の観光パンフレットを持って来ていた男の子がいました。その他にも別府や飛騨高山のパンフレットもありました。高速道路のサービスエリアや人からもらったりして手に入れたらしく、地図のページを見ては一生懸命私に説明してくれるのです。「四万十川ってどこにあるの?」と聞いてみると「それはねぇ…」と日本地図を開いて「ここの四国地方の高知県を流れているんだよ。」と説明してくれました。沈下橋や川下りの話等もしてくれて驚きました。中国地方のロードマップを見ては、「ここが出雲だよ。神社がある所。」と迷わずその場所に指を差します。私は、「○○君はよく知っているんだねぇ。葉子先生は方向音痴なの。教えて欲しいんだけど、長崎県はどこ?大阪府は?愛媛県は?」とランダムに聞いてみたところ、ほとんどの場所を正しく教えてくれました。広島県の地図を開いては、「広島空港はね、え〜っと、ここが三次だから…この道を通って…え〜っと、この道から…あった!あった!ここが広島空港だよ。飛行機のマークがあるでしょ。」と道をたどって教えてくれました。きっと出掛ける度に地図をみてはご家族でいろんな話をされているのでしょう。お母さんにそんな話をしたところ、「そうなんです!なんだか好きみたいで、いつもパンフレットを見てるんです。親も思ってもみなかった事に目覚めて地図で調べたりして…。」と言われていました。子供は、まだまだ知識が豊富ではないので、知りたい事見たい事やりたい事には、一生懸命に情報収集しようとします。そして得た情報を何とかして使おうとします。パンフレットを持って来て話を聞かせてくれるのもそうなのです。人は皆、赤ちゃんの時から、気付き、調べ、確かめ、認識するという事を積み重ねながら成長していきます。赤ちゃんが自分の握りこぶしをじ〜っとみつめ、口に持っていきしゃぶりますが、それも、自分の身体の一部に気付き認識し、それを使って生きるための準備なのだと言います。子供達は興味を持てば、積極的になぜ?どうして?と聞いてきます。少し大きくなれば自分で調べようとするでしょう。確かめようとするでしょう。その姿勢は、いずれ様々な事に繋がっていくと思います。大人になったら、学問からの知識も得て、なかなか、自ら興味を持った事に食いついて調べたり確かめたりするという事をしなくなります。時間的にもできにくくなって来ます。必要に迫られて…という事の方が多いのではないでしょうか?それでも、新しい知識として身につきますが、子供の知識を吸い取るパワーと大人のそれとでは勢いが違うのです。 

先日、娘が、夜中に地図帳やJRやバスの時刻表やインターネットで何やら一生懸命調べていました。「明日から、福山にクラブ遠征に行くから、競技場までの行き方を調べているの。朝8時過ぎには必ず着いてないと大会に間に合わないの。」──初めての場所へたったひとりで行くというのです。たかが福山、されど福山……。私は、そんな事は初めて知らされたので、びっくりしたのとその呑気さに呆れたのとで、「そんなの間に合うわけないでしょ!お父さんに送ってもらいなさい!」と言いました。娘は、「いい!調べてみる。」と言い、ずっと調べ続けていました。「JR福塩線でも3時間はかかるよ。疲れるから、お父さんに…」とそこまで言うと、主人が「放っておいてみろ。自分で調べて何とかしようとしてるんだから。」と、私を止めました。娘は、時刻表をみて府中駅で乗換えがある事や、福山駅の構内地図をみて在来線到着位置からどうやってバス乗り場に行けばいいのかという下調べまでしていました。次の朝、娘は自信があるのか、自分が得た知識を試せる事への期待からか、晴れ晴れとした顔で「行ってきます。」と言い、私は、心配なまま三次駅に送りました。それから約3時間後『着いたよ。意外とあっという間だったよ。』と娘からのメールが来ました。そのメールに娘のたくましさを感じました。余計な口出し…親バカ反省!

未来をたくましく生きて行く準備中の子供達の事が、頼もしく羨ましくなります。

田房葉子





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