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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



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『お手伝い』    平成26年1月8日

新年明けましておめでとうございます。今年は、暖かいお正月で家族のんびりと過ごされた方も多かったのではないでしょうか?いつもに比べて、時間の流れが少しゆっくりに感じられたのではありませんか?しかし、1月は行く、2月は逃げる、3月は去ると言います。ここから一気に時間が過ぎていくと言います。今日から3学期、今年度のまとめとなります。どの学年の子供達も進級…そして、年長組の子供達は小学校入学を目前にし、その意識を盛りあげていきます。最後の一学期を大切に、そしてたくさんの思い出を作れるように、充実した時間を過ごさせてやりたいと思います。

さて、この冬休みは、お子さんとどのように過ごされたでしょうか?日頃忙しくされているお父さんお母さんは、できるだけ子供達といる時間を充実させようと色々と考えて過ごされたと思います。その時間の中に、子供達のお手伝いの時間をとられたでしょうか?終業式に、冬休みの約束の一つとして『自分にできる事を見つけて忙しいお父さんとお母さんのお手伝いをしよう』と話をしました。さてさて、子供達はどんなお手伝いをしてくれましたか?

終業式前の事です。職員室に年少組担任の美智子先生から内線電話がかかりました。「今、○○君に職員室へお手伝いでおつかいに行ってもらいました。持って行った物を受け取ってやってください。」という事でした。その男の子は、初めて経験する事には躊躇し思い切って行動する事が苦手な男の子でした。ましてや、担任の先生から離れて一人で職員室に行くなんて、きっとすごく勇気がいる事だったに違いありません。私は、しばらく職員室で待っていましたが、なかなか来ないので、少し心配になって、こっそりテラスの角から様子を見ていました。すると、その子の保育室の前で美智子先生が、「葉子先生に渡すんだよ。お願いね。」と送り出していました。その子にとっては、保育室から職員室までは長い道のりに違いありません。こっそり見ていると、何回も立ち止まっては先生の方を振り返り、少し進んではまた立ち止まる……すごい勇気を振り絞っていたのでしょう。私の所に到着したのは、5分位経ってからでした。やっと「これ…。」と言って渡せた時の安心した顔がとても可愛かったです。知らない振りをして「誰に頼まれてたの?」と聞くと「美智子先生…」「そうなんだ!すごい!ここまで遠かったでしょ。」と言うと「遠かったの」と言って、それから色んな話をポツリポツリとしてくれました。「持って来てくれてありがとうね。美智子先生も助かったって喜んでおられるよ。」と話をしながらクラスまで送りました。美智子先生が保育室の中で、両手を広げて待ってくれていました。「○○君ありがとう!助かった!」と抱きしめてもらっていました。美智子先生が僕に頼んでくれて、大好きな美智子先生の役に立つ事ができた!───。その男の子は、勇気を振り絞っておつかいをした達成感と自信で満ち溢れた顔をしていました。

まだまだ子供だから…と考えないでください。小さくても、幼くても、子供だって一人前に誰かの役に立ちたい!喜んでもらいたい!と思っているのです。幼稚園でも、先生達は子供の様子に合わせて、色々な手伝いをお願いします。子供達は、実に嬉しそうに「私が!」「僕が!!」と競争のように、手伝おうとしてくれるのです。それは褒めてもらいたいからではなく、社会の一員として認められたいという潜在意識なのです。家庭でも、“家族”という社会の中で、何か任せてもらえて頑張れたら…そして、お父さんやお母さんに「ありがとう。助かったよ。」と心から喜んでもらえたら、家族の一員として認められた気がするのではないでしょうか?いつもは、自分のためにお父さんやお母さんが何でもしてくれる甘える立場だけれど、お手伝いを頼まれた時点で、(自分だって役に立っている)そんな満足感から、自分の存在の意味を実感できるようになり、自立意識を持つ事ができるのです。

この冬休みの間にそんな機会を作ってあげられましたか?子供の手伝いは、逆に時間がかかったり面倒な事になりそうで、こっちでやってしまった方が早くて楽だと考えてしまいがちですが、子供達は、お父さんやお母さんの何か役に立ちたいと純粋に思っています。ぜひ、日頃から、その気持ちを汲み取り子供の成長に繋げてやってください。『たかが手伝い…されど手伝い』です。

しかし、悲しいかな…年頃になると、頼んでも露骨に面倒臭そうな様子をみせるようになってきます。今ですよ!今のうちですよ!「お母さん!何かしてあげようか?」「お父さん!僕がする!」って気持ちよく言ってくれるのは……。ぜひとも、この時期に“あなたの力は、小さいけれど我が家にとっては大きな存在でとっても助かってるんだよ”という気持ちをしっかり伝えてあげてください。

冬休みに帰省している娘が、今年は年末からずっと私と一緒にいてくれて、大掃除やお節作り、毎食の準備や片づけを一生懸命に手伝ってくれました。「私、そのつもりで帰って来たから。何でもするよ。言ってね。」と言ってくれました。そして、「こうして今までも色んな事を手伝いながら、お母さんから学んでおかなきゃいけなかったね。一人暮らしをしていたら本当にそう思うよ。」───あらら、半年前位までは、しぶしぶ気味に手伝っていたのに……子供って自分の置かれた環境の中で色々と子供なりに考えて生きているものなんですね。楽しみなこと?

田房葉子





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