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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 葉子せんせいの部屋 りす





『“むずかしい事”が楽しい!』
            平成25年11月29日

子供達を楽しませてくれた園庭の木々の葉も秋風に吹かれ、一枚…また一枚…と落ちていきます。青々とした葉をつける木々、花や実をつける木々、また、それらが紅葉していき冷たい風に舞い落ちる様も、どれも人の心に何かを与えてくれるのです。自然は、私達にはできない豊かな心の育ちを子供達に与えてくれているような気がします。

今、幼稚園では12月に控えている“フロアーコンサート(音楽発表会)”に向け、子供達がステージの上で踊ったり合奏をしたりして練習に励んでいます。本番までに一週間と迫って来たのでだいたい完成しているようです。どのクラスの子供達も、お家の人達に観ていただく日を目前に、わくわくしながら練習時間を過ごしています。

これまで各クラスの先生と子供達の間には、日々いろいろな姿をみることができました。それは、楽器別のパート練習が始まって間もない頃、木琴の練習をしている年中組のクラスに様子を見に行った時の事です。丁度、先生の弾く曲に合わせてメロディーを奏でているところでした。単調な小節は、先生のサポートがなくてもほぼ演奏できていました。曲が進んで行くうちに、段々と子供達の表情が変わってきました。難しいメロディーの小節に差し掛かろうとしているからでした。あきらかに先程とは、表情と構えが違うのです。両手に握った木琴のバチが左右交互にみごとに小刻みに速く動きます。子供達の目は真剣でした。次の音…次の音…と探しながら演奏するのですから油断できないのです。しかも、まだまだ覚えたてなので必死でした。そして、その部分をクリアーした時のホッとした表情はとても可愛かったです。演奏が終わった時、担任の先生が、「すっご〜い!!かっこいい!!できたじゃない!!」と大げさな程に褒めていました。子供達は実に得意気です。私もすかさず「難しいところがすごく忙しそうで大変だねぇ。でも、そこが特にかっこいい!」と拍手をしました。すると木琴を演奏していた子供達が「楽しかった!」と言うのです。まだ、完璧ではなかったけれど、先生から褒めてもらえた事で、難しいところを頑張って演奏した事に自信をもつ事ができたし、“できた!!”と思えた事が嬉しかったし楽しかったのでしょう。 

子供達は、いつも、何かしら挑戦したい気持ちを持っているような気がします。容易な事から始めても、それができたら、“もしかしたらもう少しできるかも知れない”と思うでしょう。そうしながら自分の力を知ったり限界を知ったりしていきます。

幼稚園の園庭にある小川もそんな子供達の挑戦意欲をかき立てるように作られているのをご存知でしょうか?幼稚園の小川の幅は狭い所も広い所もあります。子供達は岸から向う岸まで跳んで遊びます。自分の力に合わせて先ずは跳べそうな所を選びます。そこが跳べたら、次はもう少し難しい部分を探して跳んでみます。この自分への挑戦が楽しいのです。自分の力より少し上に挑戦する事が醍醐味なのです。安全圏の中ばかりで満足するのではなく、ほんのちょっぴりのスリルを楽しむのです。そして、その時には、どうやったら向う岸に跳べるかを考えます。時には、跳びきれなくて小川にはまってしまう…そんな事がありながらも自分のハードルを上げたり下げたりしてなんとか跳ぼうと頑張ります。その時の顔は、やはり真剣です。そして、跳べた時に初めて笑顔になります。コツをつかんだ達成感に満ち溢れています。それは、木琴を頑張っていた子供達のその時の気持ちと同じです。初めから“これ、できっこない!”と思わないで、もうちょっと頑張ったらできるかもしれないと思って挑戦する子供達は意気揚々として見えます。難しい事に挑戦するって本当は楽しい事なのです。自分の力が停滞したり後退しないで、刺激を受けながらどこまで頑張れるかを試してみるのは、『自分』を開拓していくきっかけにもなるような気がします。

でも、この挑戦意欲をかき立てるには、やはりそうできる環境が必要です。難しい小節を少しでも演奏できた時、即座に「すごーい!!できた!!かっこいい!」と力強く褒めて認めてくれる先生のような人がいてくれる事、向う岸に跳べた時に「わぁ〜!○○くんかっこいい!僕も○○君みたいに跳びたいなぁ」と優越感を与えてくれる友達の存在、そして、そうできる環境がある事です。難しい事から目をそらしたり避けてやり過ごすのは、実はもったいない事です。いきなりハードルを上げるのではなく、様子を見ながら少し…また少し…と上げてやるのです。そして、できた!できた!を繰り返し味わう事ができたら、『難しい事』に向かって行く強い心や、意欲、そして、その事の楽しさに気づくようになります。その味を占めたら、これから先、子供達が生きて行く間に色々あるだろう困難にも、“もう少し頑張ってみようかな”と思って踏ん張れるたくましい子になるのです。

子供達は、そんな事をいくつも経験しながら頑張って来て、いよいよ一週間後の本番に挑みます。きっと自信たっぷりな様子に感動していただける事と思います。そんな子供達を益々たくましく成長させてくださるのも、お客様である保護者の方々の応援です。どうか、ステージに立つ可愛い主役達に惜しみない拍手とエールを送ってやってください。

田房葉子





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