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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 葉子せんせいの部屋 りす





『お誕生日』  平成29年9月29日

先日の運動会では、子供達の一生懸命頑張る姿を応援いただきありがとうございました。初めて運動会を経験する満3歳児や年少組の子供達にとっては、たくさんのお客様を目の前に戸惑いながらも観てもらっているという事が嬉しそうでした。年中組や年長組の子供達にとっては、頑張る中にも“こんな自分を観てもらいたい!”という意志が感じられた頼もしい姿でした。特に年長組の子供達を見ていると、幼稚園に入園してわずか3〜4年の間なのに、年を重ねる事や経験を積む事の意味の大きさをあらためて感じました。この運動会は、頑張った結果ではありますが、今後に繋がって行くものだと思っています。これからの子供達がこの経験で自分の中に芽生えた力をいろいろな場面で発揮してくれる事を期待していたいと思います。

幼稚園の行事は、子供達の心や身体を成長させるきっかけの一つでもあります。成長のきっかけ……と言えば、少し前に耳鼻科を受診した時の事、待合室で待っていると、隣に4歳くらいの男の子を連れたお母さんが座って話をされていました。どうやらその男の子は何度か通院しているようで、耳の治療が痛くて受診を拒んでいたようでした。「痛くない、痛くない。大丈夫だから頑張ろうね。ママが抱っこしていてあげるから。」と言いなだめておられました。男の子は泣き声で「でも嫌だ!我慢できない!」とぐずっていました。

そのうち、「○○さん!中へどうぞ!」と呼ばれ、診察室に入って行かれました。私は、待合室でも泣いていたのだから、きっとこれから更に大きな泣き声が聞こえるはずだとかわいそうに思っていました。先ずお医者さんの声が聞こえました。「○○君、お誕生日だったね。おめでとう!4歳おめでとう!お兄ちゃんになったんだね。かっこいいねぇ。」と……。お医者さんの大きな声に看護師さんの「えーっ!そうなの?おめでとう!!」という声が重なりました。すると男の子の声は聞こえませんでしたが、お母さんが「よかったね。先生がおめでとうだって。ありがとうって言わなきゃね。」と男の子に語り掛けておられたようでした。それから「ちょっと、お耳を見せてね。お耳もお兄ちゃんになってるかな?」というお医者さんの声が聞こえてから治療が始まったようでした。大泣きするだろうと思っていた男の子は全く泣かずに、しばらくして、お母さんに手を引かれながら診察室から出てきました。そして、お母さんを見上げて、「ぼく、お兄ちゃんだった?泣かなかったよ。」と誇らしげに言いました。お母さんは、「そうだね。強かったよ。4歳になったもんね。」と母子共々安心した顔で嬉しそうに帰って行かれました。

 その男の子にとって「お誕生日おめでとう!」と言ってもらった事は、痛いから嫌だ!という気持ちを振り切るきっかけになったのです。そうだ!僕はもう4歳のお兄ちゃんになったんだ!と思って不思議な力が湧いて来たのです。

子供にとっての一年は目覚ましい変化があります。目に見えて心身共に大きくなった事を実感します。だからお誕生日は、とっても重要な記念日なのです。4歳になったから…5歳、6歳になったから…と、それを区切りにいろいろな事に挑戦しようとしたり、自信を持ったりしてグッと成長します。そして、それを認めてくれたり一緒に喜んでくれる人がいれば尚更その気になるものです。「おめでとう」の言葉と一緒に「大きくなったね。あなたが大きくなってくれている事が嬉しいよ。」と言ってあげてください。

幼稚園では、全園児のお誕生日を先生達皆が知って、その日には「おめでとう!」と声をかけています。皆の喜びでもあるからです。“今日からの僕、私は昨日までの自分とは少し違うぞ!”と大きくなる事に張り切ってくれるようにと願っているからです。

お誕生日を迎え、満3歳児クラスに入園したある女の子が、「あのね、私、お誕生日になったから幼稚園に入ったの。ママがお姉ちゃんだよっていったの。」と嬉しそうに話してくれました。3歳のお誕生日をきっかけに、幼稚園に入園して初めてママと離れた時間を友達や先生と過ごすという大きな変化があった事をわずか3歳にして喜んでいるのです。それが大きくなったという自信になっているのです。毎年迎えるお誕生日を大切に祝ってあげてください。

お誕生日だから何か好きな物を買ってあげる。どこかへ連れて行ってあげる──それも良いですが、お誕生日をきっかけに自分が生まれて来た事がどんなに周りの人達を幸せにしているか、何故これからも元気で大きくならなくちゃいけないのかを感じさせてあげてください。そして、「生まれて来てくれてありがとう……」の気持ちを伝えてあげてください。

 ……と書いている私も今月誕生日を迎えました。若かりし頃の私も、おめでとうと言ってもらって大人になっていく喜びを感じていましたが、最近は、自分の年齢に自分で驚いてしまう…というため息が出そうな気持ちになってしまいます。こうなったら!この年齢にならないとできない事や感じられない事を 子供達を見習って、前向きに自分の喜びや成長に結び付けて行きたいと思います。(これは決して、あきらめや開き直りではありませんよ。純粋に……笑.)

田房葉子





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