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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす りす



『愛いっぱいの最初のプレゼント』
              2022年8月31日

 長い夏休みが終わり、2学期がスタートします。この夏休みは、どのような思い出ができましたか?相変わらずの…いえ、これまで以上に新型コロナウイルス感染症の陽性者数の多さにひやひやしながらの日々を過ごされた事と思います。新たに強い行動制限は発出されてはいないものの、帰省や旅行を計画実行されるには、少なからず慎重にされたのではないでしょうか?それでも、きっと今年流の夏休みを考えながら、思い出づくりをされた事でしょう。久しぶりに会う子供達から、いろいろな夏休みの話が聞ける事が楽しみです。

 この夏休みには、嬉しい出来事がありました。26年前に卒園したふたりの教え子にそれぞれ第2子が授かり8月に無事出産をしたのです。ふたりは、三次中央幼稚園で幼少期を共に過ごした同級生です。幼稚園での思い出を大切にしてくれている可愛い可愛い教え子達です。「産まれました!」とLINEで送ってくれた画像には、愛くるしい赤ちゃんと大仕事をやり遂げたママの誇らしさと優しさが伺えました。一人は男の子を、もう一人は女の子を出産しました。数日後、男の子を出産した教え子が、赤ちゃんに命名した名前と由来を教えてくれました。その由来を聞いて、我が子の生涯の幸せを願う一心に夫婦で一生懸命考えたのだという事が伝わって来ました。“名前は子供へ贈る最初のプレゼント”と言われます。これから先、節目節目でいろいろなプレゼントをする事になるでしょうが、この“名前”は、その子が一生付き合っていく‟自分”が“自分”であるために大切なものとなる最高の贈り物です。誰もがもらっている“名前”──それはきっと適当につけられたものではないはずです。パパやママが…あるいは家族がいろいろな思いをその名前に織り込んで決めた迷いのないプレゼントなのです。

 お盆にそんな話を娘にすると、「私の名前は、どういう願いが込められているの?」と聞いてきました。実は、その名前以外にも幾つか考えていた事も話すと、「知りたい!知りたい!」と言うので、それを書き留めていた紙をアルバムに貼っている事を思い出し、その頃のアルバムを探し出して見せました。娘がまだお腹の中にいる頃の私の姿の写真をみて、「お母さん!お父さん!若っ!」と大笑いしながら「この大きなお腹の中に私が??なんだか不思議な気分!」と驚き、それからもアルバムのページをどんどんめくり、産まれたばかりの自分の写真に見入っていました。そして、もしかしたら自分の名前になったかもしれない他に考えていた名前を幾つか見比べて、「うん!私に今の名前をつけてくれて良かった。一番いい!」と言ってくれました。なぜその候補の中から今の名前に決めたのか、どんな願いが込められているのかという事を話して聞かせました。大人になった我が子に話をするのは少し恥ずかしかったですが、一生懸命に聞いてくれるので、私もその頃の事を思い出しながら話しました。思い出話に火がついて、それから赤ちゃんの頃の10冊以上ものアルバムを次から次へと出して見る事になりました。「もっと見たい!幼稚園の頃のアルバムは?」と聞かれ、その頃仕事に復帰して写真の整理が追い付かず、その後は箱の中にまとめてしまっていた写真を一枚一枚見て楽しんでいました。(いつかアルバムに整理しようと思っていましたが、もはやそれは難しいでしょう(笑))

 写真を見ながらたくさん話をしました。名前を決めた時におじいちゃんおばあちゃんがすごく喜んでくれた話、命名式の写真に家族以外にたくさんの人達が写っていて、産まれた事をみんなで喜んでもらえた事等、そんな事を知り娘は感動していました。その時その時のエピソードに見え隠れする名前に込められた自分への願いを感じてくれたのか、自分が生まれて来た意味も同時に感じてくれたと思います。そして、最後に「そうかぁ、私は、お父さんお母さんからはもちろんだけど、たくさんの人に大切に思われて育ててもらったんだね。名前のような子になれているかなぁ。ならないとバチが当たる。」と言いました。いい時間でした。お盆に思いがけず、写真の中の亡くなった祖父母、曽祖父母や今でもずっとお世話になっている叔父叔母、今はお互い大人になったいとこ達等を見て、娘は自分の命のルーツをたどる事になりました。今年のお墓参りでは、いつにも増して感謝の気持ちを込めて手を合わせていたのではないかと思います。

 子供達は誰もが愛されていなければなりません。産まれたばかりの赤ちゃんの顔……手足、泣き声、息づかい、鼓動、匂い、その全てを愛おしいと思いながら、子育てはスタートします。『名前』は、その子にどんな子になって欲しいか、どんな人生を歩んで欲しいかという“願い”や“思い”を込めて贈る最初のプレゼントです。いずれ親の手から離れ、たとえいつか自分達がいなくなったとしても、その願いをまとって愛された事を自覚しながら生涯を歩んで欲しいというこの上ない愛情の表れです。その事を、いつか子供達に伝えてあげて欲しいと思います。愛されている事、産まれてきた事へ感謝する事ができたら、今ある命は、自分だけのものではなく、たくさんの人達に望まれたものである事をあらためて感じ、自分の事を大切にできるでしょう。これから長い人生を送る子供達です。必ず、いろいろな事に出くわします。そんな時、自分の名前には、深い深い愛情と願いが込められている事を思い出し、それに背中を押してもらう事でしょう。
お父さんお母さんからお子さんへ贈られた最初のプレゼントには、どんな思いが込められていますか?もう一度あの頃に戻って思い出してみたら、我が子への愛情がまた深まるのではないかと思います。幸せな子供達がもっと幸せになれるように……。

赤ちゃんのママになったふたりの教え子達には、あなた達の名前にも、同じようにお父さんお母さんからの最上級の願いが込められていて、幼稚園の頃、ご両親がどれだけ大切に愛情いっぱいに育てておられたかを伝えたいと思います。そして、素敵な名前をもらったふたりの赤ちゃんの成長と、生涯の幸せを教え子達と同じ気持ちで願いながらずっと見守って行きたいと思っています。

産まれて来てくれてありがとう♡ おおきくなあれ♡ しあわせになぁ~れ♡

田房葉子





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