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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす りす



『ちょっとした門には福来たる』2024年1月6日

年末、一年を振り返るといつも「あっという間だった」と思います。これは、大人の感じ方であって、どうやら大人と子どもの時間の感じ方は違うらしいです。子ども達にとっては出会う事全てが刺激的で新鮮に受け止めます。その度にときめきながら印象深く心に残る一日一日を過ごすのです。時間を濃く感じるのだそうです。私達大人も子ども達と同じ目線で立ち止まり、ときめきながらじっくりゆっくり一年の流れを味わって行きたいものです。

明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

「ちょっとした一文」
昨年末の事、私が仕事から帰宅すると家の裏口に折箱に入った干し柿が置いてありました。義理の叔母からでした。そこにはメッセージが添えられていました、「いつもいろいろとありがとう。お墓参りをしたので寄らせてもらいました。どうぞよいお年をお迎えください。」と……。留守だったので、急遽書いてくださったのでしょう。手帳の一枚をちぎって書かれた物でした。直接会えなかったのは残念でしたが、美味しい干し柿とそのメッセージで叔母からの温かい思いが心に沁みました。“ありがとう”と言ってもらえる事に恐縮し、私達家族の事をいつも思ってくださっている事に幸せを感じました。

また、近所には、野菜を作っている方がたくさんおられ時々頂きます。ある時、留守中に玄関先に白菜が置いてありました。そこにも、「出来過ぎてしまったので、手伝って食べてね。押し売りです。」というメモ書きが……。相手が気兼ねや気を使わずに済むようにという思いやりのあるこの優しい言葉に学ぶところがありました。

「ちょっとした気遣い」
幼稚園の職員出勤口の靴箱の上が、季節折々の花や置物で飾られています。12月は雪景色のトールペイントボードだったのが、年末にはお正月仕様のボードに変わっていました。これは、当番制でもなくその場所を装飾する決まりがあるわけでもなく、ある先生がいつもしてくれている気遣いです。出勤した時「今日も頑張りましょう」と先生達を迎え、退勤する時には「お疲れ様でした」と労うちょっとした気遣いです。いつの間にか、そ~っと変えてくれているのです。毎日、気持ちよく職員皆で頑張れているのも、こうしたちょっとした(大変かもしれませんが……)行いの裏に隠れた優しい言葉があるからなのです。

先日、娘が、大学時代の友達の出産祝いに行きました。6年ぶりの友達と赤ちゃんに会えるのを楽しみに出かけました。車での長旅を終えて夜遅く帰って来たのですが、楽しかった話をたくさん聞かせてくれた後、「それとね、嬉しかった事があってね。家に着いたらお茶を出してくれたんだけど、“あなたは、コーヒー飲めないからココアね”って、私が苦手な事を覚えていてくれたの。なんだか嬉しかった。その上、帰る時には旦那さんが“良かったら車の中でどうぞ…”って、紅茶を渡してくださったよ。凄い気遣いだよね。」特別な事ではなくても、何年たっても自分の事を大切な友達として思ってくれている事をその気遣いから感じ取る事が出来たのでしょう。

「ちょっとした一言」

夕方、職員室に預かり保育の年長組の子どもが大きなやかんを持ってやって来ます。夕方まで過ごす中で飲むお茶が入っていたやかんです。一日の終わりに毎日職員室まで返しに来るのです。「失礼します。」「美味しいお茶をありがとうございました。」と先生に渡してくれます。私はいつもその言葉に感心しています。きっと預かり保育の先生がそう言えるように促してくれているのでしょう。「やかんを返しに来ました。」とか「ありがとうございました。」だけでも良いのですが、「美味しいお茶を」と一言加えるだけで、感謝の気持ちの伝わり方が違うのです。先生が「美味しいお茶を……って言うんだよ」と促してくれるだけで、(本当に美味しかったなぁ。ありがたいなぁ。)とその言葉に立ち止まって考え、感謝する気持ちを持ちます。こうして子ども達は自らの思いを言葉にするようになって行きます。

また、お祝いにお花を送ったある女の子にその後会った時「あの時は、きれいなお花をどうもありがとうございました。」とお礼を言ってくれました。人にしてもらった事の何に…どこに心動かされたのかを感謝の言葉に添えて素直に言えるって素敵だなと思うと同時に、「きれいな」という一言に、その子のイメージに合う花を選んだ私の気持ちがちゃんと届いた事に、私もまた喜びを感じました。

「する側とされる側」

私達大人は、いろいろな人とコミュニケーションをとりながら円滑に社会を回しています。子どもは、そんな大人の姿を見ています。こうした「ちょっとした言動」で、周りの人を幸せな気持ちにできる事を感じさせて欲しいと思います。大人の姿を見て聞いて真似をして相手が喜んでくれたり、一緒に仲良くできたり、楽しく過ごせたりする事を子ども自身が実感していくうちに、小さいなりに心配りができる子どもになっていくような気がします。

心配りは相手を大切に思う事、気持ちを向ける事なのです。また、そうしてもらった側もその思いに気付く事が大切です。お互いに思いを寄せ合う事─────この関係性で幸せは成り立っているのかもしれません。

能登半島地震により被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。今もなお悲しみと不安な日々を過ごされている事を思い、一日も早い復旧・復興と心落ち着ける安心な暮らしが取り戻せますようにと祈るばかりです。

田房葉子





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