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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす りす



『中門の助っ人達』2023年4月28日

2023年度を迎え1カ月が経とうとしています。新しい環境に胸躍らせたり戸惑ったりしながらも、今在る状況を受け入れようと、どの子もどの子も一生懸命なのには違いありません。幼稚園の楽しさを少しずつ見つけ、緊張気味の顔がこれからどんどん緩んでくる事でしょう。

入園式の日、新入園児達は、お家の人と嬉しい楽しい気持ちで半日過せたようでした。先生達も、笑顔いっぱいで迎え、各クラスでは楽しい歌あそびやお話で先生と子供達との出会いの一日を盛り上げていました。入園式の後は、ご家族で園舎内や園庭を自由に見て回りながら三次中央幼稚園の環境に触れていただきました。新入園児達は、目をきらきらさせながら園庭のあちらこちらを散歩してくれていたようでした。

そんな一日を過ごし、さあ!翌週から始まった新生活……。次々に登園して来る子供達を中門で待っていると、いろいろな様子でやって来てくれました。お母さんにしがみついて泣きながらの子もいました。その前の日はあんなに楽しかったのに……。中門でお家の人と別れ、ひとりで行く事になるなんて想像していなかったかもしれません。今日もお母さんやお父さんと一緒に行けるものだと思っていたかもしれません。そんな子にとっては、不安でいっぱいの一日の始まりだったはずです。今でもまだお部屋の中では、先生におんぶや抱っこされて、何とか気持ちを落ち着かせている子もいます。大泣きはしなくても、涙をこらえている子もいます。そんな姿のどれをとっても頑張っている事を愛おしく思います。そんな子もいれば、ニコニコ笑顔で、「おはようございます!」と張り切って挨拶をしてくれる子、小さな身体で大きな荷物を一生懸命に持って自分のお部屋にまっすぐ行こうとする子もいます。お家の人に抱っこされて来ても、中門からお部屋までの数十メートルの間に気持ちを切り替えて、安心できる場所を求めて自分の先生の所へ行こうとするその健気な様子にもまた愛おしさを覚えます。どんな様子で登園して来ても、「よく来たね。」と迎えてあげたいと思っています。

そんな中、中門に頼もしい助っ人達ができました。今年度の新しい環境にもすっかり慣れて心に余裕さえ出てきた年長組の子供達です。年長組の先生が「着替えたら、年少組さんを連れて行ってあげてね。」と声をかけてくれると、我先に!と部屋で着替えて中門に集まって来てくれます。そこで、次々とやって来る新入園児達を迎えてくれるのです。ちゃんと腰を低く目線を合わせて話しかけてくれます。「連れて行ってあげようか?」「荷物を持ってあげよう。」「何組?」と優しく声を掛けてくれます。ちょうど2年前のこの頃は、この子達がこうしてお兄ちゃんお姉ちゃんに同じように声をかけてもらっていました。自分達がしてもらっていた事を今年はしてあげる立場になったのです。素直に自分に甘えてくれて、手をつないでちゃんとお部屋まで連れて行ってあげられた時には、誇らしげにまた中門まで走って戻って来てくれます。それを何度も繰り返してくれるのです。新入園児がポツリポツリと登園する時には、丁寧に対応できているのですが、一度に何人もやって来る時には、焦りながら「え〜っと、どの子を連れて行ったらいい?」「私、この子を連れて行くから、あっちの子をよろしく!」と何人かで担当を決めながら声をかけていました。声をかけてもそれに応じてくれなかったり、年長組さんには手に負えない程泣いていたり、助けを求めて来ない子もいたりします。そんな時には、「園長先生!この子、無理〜!何とかしてあげて〜」と困り果てている姿もまた頼もしいです。時には「お兄ちゃん達に連れて行ってもらいたい人!手あげて〜!」と呼び掛けたりもしていました。手をあげる事ができるくらいならきっとひとりで行くでしょうが(笑)。

ある朝、小さな女の子がお母さんに抱かれて登園して来ました。お母さんから私が受け入れそのまま地面に降ろしてあげるとすぐに年長組の女の子が「荷物を持ってあげる!行こう!」と手を?ごうとしてくれました。すると、それまで泣いていなかったのに泣き出してしまいました。「連れて行ってあげるよ。おいで。」と声をかけてくれているのに泣き止まず私の周りをグルグル逃げてしまうのです。私は「ありがとうね。この子は園長先生が連れて行ってあげるから大丈夫よ。」とその女の子を抱いて部屋まで連れて行きました。すると、年長組の子が「どうして泣いてなかったのに泣き出したんだろう?園長先生じゃないといやだったのかな。」と、聞くので「そうじゃあなくて、あの子はきっと泣きたい気持ちをグッと我慢して来たところだったから、そんな時はゆ〜っくりゆ〜くり、そ〜っと話しかけてあげた方がいいのかもしれないね。今度そうしてみて。」と言うと「はぁはぁ」と納得したようにまた、次にやって来る子を待ってくれていました。誰かの役にたちたい。助けてあげたい。と一生懸命になり過ぎて、その勢いに逆に泣かれてしまう事もある事を知り、場面やタイプによって声のかけ方やサポートの仕方を変えたほうが良い事も何となくわかってくれたようでした。何でもないちょっとした時間の出来事でも、子供なりに人との関わり方をこうして少しずつ学んでいく事を感じました。それからは、やってくる子の顔と様子を見て声をかけてくれている様子が伝わり、ますます頼もしく思えました。

今年度も、子供達の園生活の様子から見られる心の育ちや子供達をとりまく世の中を通して思う事、また既に終わった(?)私の子育て奮闘記を織り交ぜながら、『葉子えんちょうせんせいの部屋』を書かせていただきます。保護者の皆様に読んでいただき、子育ての大変さと楽しさを共有出来たらと思っています。今年一年間も、どうぞよろしくお願いいたします。

田房葉子





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