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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



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平成19年度
 『朝の儀式』         平成20年6月1日

ぽかぽか暖かい日差しが、少しずつ強く感じられるようになってきました。5月の下旬には、紺色の制服ブレザーも、降園時には脱いで帰るほどでした。そして6月…、子供達はさわやかな水色やピンクの夏の制服に衣替えをして夏を待ちます。その前にやってくる梅雨にも季節の移り変わりを感じさせながら、この6月を過ごしたいと思います。
5月のゴールデンウィーク…、今年は長い休暇をとる事ができた方もたくさんおられるのではないでしょうか?我が家は毎年、この連休に田植えをするので、ゴールデンウィークといっても、ゆっくりレジャーに出かける事はありません。これが当たり前になっている(あきらめている?)ので、子供達も不満を言いません。それどころか、昼食や夕食の手伝いや、田植えの手伝いまでしてもらっています。本当はどう思っているのやら…。皆さんはどんなゴールデンウィークを過ごされたのでしょうか?
その連休明け、幼稚園の子供達も、入園・進級して、それまでは、勢いも手伝って毎日喜んで幼稚園に通っていたのに、急に涙が出たり、「行きたくなーい!」って言うようになったりと様子が変わる事があります。これは、よく考えるとそうなっても不思議ではない事なのかもしれません。新しい環境を自分なりに受け止めようと、小さな体で一生懸命だった4月、連休の間にフッと気が抜けて、お父さんやお母さんとずっと一緒に過ごす時間をあらためて心地よく感じ、連休が終わってしまってまた元の生活に戻ろうとした時に、すごいエネルギーを必要とするのです。しんどくなる気持ちもよくわかります。そんな時、ここをどう乗りきるか…です。「行きたくない」と泣かれれば、親子で泣きたくなるものです。
私は毎朝、中門の所で登園して来る子供達を迎えています。ここにいるといろんな様子がうかがえます。今の時期はほとんどの子供達は、新しい生活を受け入れ、元気に登園する事ができています。しかし、まだゆっくりじっくりと幼稚園の様子を手探り中の子は、どこかによりどころを求めていなくては、幼稚園に行く一歩を踏み出せないでいます。そんな子供とお母さんは、いろんな方法で朝の別れ(?)を惜しみます。勿論、私も他の先生達も言葉をかけたり手を差し伸べたりしますが、見ていると、その子とお母さんやお父さんとの間で交わされる決まったやり取りで、「いざ!」と奮起して幼稚園に入っていく子がたくさんいる事を感じます。
幼稚園の中門までは、お母さんと一緒に元気よく歩いてきたのに、急にブレーキがかかり「お母さんがいい!」と泣いてお母さんの後ろにかくれる男の子、「今晩のご飯は何にしようか?」と夕食のメニューを相談して「じゃあ、お買い物をして仕度しておくね。」とお母さんがニッコリしてくれた途端に半ベソではあるけれど、自分で歩いて保育室に向かって行きます。お母さんとの別れ際に毎日「(時計の)長い針が10になったらきてね。」と必ず言って「うん、わかったよ。」というお母さんの言葉を聞いて安心したようにいく子、「今日は、(早くても遅くても)早いお迎えしてねー!!」と一言必ず言ってから中門を入る子、幼稚園が見えてくると急に泣き出し、自転車から降ろされ「チャッチャッ!と迎えに来てね。」と涙声になりながら先生に抱っこされて行く子…様々です。
昨年度から幼稚園に来ている男の子、昨年度はおにいちゃんと一緒に来ていたのに、お兄ちゃんが卒園してしまって、4月からは1人で幼稚園に来ています。お母さんが抱っこして幼稚園の中まで送るその距離を少しずつ少しずつ短くされて来ました。最近は自分からトコトコと歩いて自分の先生の所まで行く事ができるようになりました。中門から先生のいる保育室までのその道中(?)は、何度も何度も振り返り、その度にお母さんとバイバイを交わします。結構な時間ですが、お母さんは、テラスで両手を広げて待っていてくれる先生のところにその子がたどり着くまで終始笑顔です。
こうして行われる様々な『朝の儀式』──これは、子供達にとって大きなエネルギーになっているのです。不安な気持ちをお家の人の言葉やちょっとした働きかけで子供達は安心感を得て、一歩踏み出す事ができるのです。幼稚園の生活になかなか慣れなくて、情けなく焦ってしまうあまり「いつも同じ事ばかり言わないで!サッサと行きなさい!」などと突き放さないであげてくださいね。『朝の儀式』は、お家の人と自分だけの間にしかない『おやくそく』なのです。そんな儀式を必要としない子供達もいますが、それでも、子供達は、何かを始める前には、お父さんやお母さんからもらうエネルギーで自分を奮起させている事があるのです。お母さんの「行ってらっしゃい。」の笑顔もお父さんの「いっぱい遊んで来いよ。」の声も毎日やる気を起こす『朝の儀式』になっているのです。お家の人の朝の決まり文句にも一日のリズムをつくってくれる大きな役目がある事を感じます。
願わくは、『朝の儀式』の言葉が、必要以上に「早く食べなさい!早く着替えなさい!早く!早く!」…でない事を祈ります。どうぞ、お家の人の愛情がいっぱい感じられる儀式をしてやってください。

田房葉子



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