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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



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 『笑顔』           平成23年9月1日

長い夏休みが終わりました。こんがりと陽に焼けた顔と背中の水着の跡で、楽しかった夏の思い出がうかがえます。今年の夏は格別に暑く、熱中症のニュースが毎日聞かれました。

そんな中、ずっと心から離れなかった事…東日本大震災の被災地と被災された方々の事です。あの大地震から6ヶ月が経とうとしています。当時は不安と寒さに震える被災者の事を思い胸を痛めましたが、今は真逆です。原発事故により節電を余儀なくされ、仮設住宅で暑さに耐えておられる多くの方々の姿が報道されます。私達が想像するに余りある大変な生活を送っておられます。しかし、今は被災地の人達は、一生懸命前を見て復興に向けて頑張っておられます。「もう振り返ってはいられない!前を向いて!前を向いて!」という底力を感じさせられます。この震災により、各地での様々なイベントが自粛ムードになりました。しかし、今は、自分達が出来る事は何だろう?とそれぞれの人が考え、被災地を励ます活動がいろいろと行われています。お盆前には、うつむいてばかりではなくみんなで上を見上げて生きて行こう!と花火が打ち上げられたそうです。「心傷ついた人の一瞬の笑顔のために…」という主催者の言葉が聞かれました。各地からたくさんの人達がその地を訪れ、同じように、「笑顔になってもらえるように…」「その時の笑顔が明日への一歩になれば…」という気持ちで支援活動をされているのです。

笑顔は当たり前にできるものだと思っているけれど、どんなに尊くありがたいものかを幸せであればある程私達は忘れがちです。実は悲しかったり苦しかったりする時こそ、笑顔が必要なのかもしれません。そう思えば、子供達の笑顔は宝です。子供達は、楽しい時や嬉しい時に自然と笑顔を見せてくれます。気持ちが沈んでいる時に子供達のそんな笑顔に救われたり励まされたり元気をもらったりする事がありませんか?何があっても子供達が傍で笑ってくれていると、この笑顔を失いたくないし、失わせたくない!と力が湧いてきます。

甲子園球場では、全国高校野球選手権大会が行われました。高校球児達の雄姿には毎年心を打たれます。苦しい場面でこそ、選手の気持ちが沈まないようにと声を出し合ったり、笑顔で励まし合ったりする姿がたくさん見られ、とても爽やかな気持ちになりました。特に、東北勢の選手達が笑顔で頑張るその姿は被災地の人にとって、大きな力となりました。その笑顔によって周りの誰にも、前向きな気持ちが湧いてくるのです。「元気をもらいました。ありがとう!くよくよしていても始まらない。私達も頑張ります。」「前向きな気持ちになれそうです。」という言葉がたくさん報道の中で聞かれました。

日々の生活においても、「この子の笑顔のためなら!」と親は一生懸命子育てをしています。「笑顔が見たいから」と子供達と向き合います。その事によって、みんなが幸せになるのです。そして、子供達もまた、お父さんやお母さんからの笑顔を期待している事も忘れないでください。子供は自分に向けられた笑顔によって安心したり喜んだりします。「お母さん!見て!見て!」と嬉しい事があったり、感動した事があったりすると、共感してほしくて大人を呼ぶ事があります。そんな時に笑顔で応えてやるのと無表情で見るのとでは、子供のその後の反応が大きく違ってきます。笑顔で応えてやると、もっともっと積極的にその事に取り組めたり探求したりしようとします。逆に期待通りの反応がもらえなかったら、子供はそれから次に踏み出す気持ちになれなくなってしまうのです。反応に表情がなかったり、険しい顔だったりすると、この人が何を考えどのように思っているのかが伝わって来ませんが、それが『笑顔』であれば、そこには嬉しい・楽しい・共感・受容等のプラスの感情が伝わって来ます。『笑顔』には、言葉では伝えきれない“感情の伝達力”があるような気がします。笑顔になると、自分も相手も楽しくなります。そして、周りの空気も明るくなります。そして、そこから前に踏み出す元気や勇気や意欲を与えられるのです。
この夏休みには、東日本大震災の特集や終戦66年の報道がたくさん見られました、この国や町そして人の気持ちの復興を支えているものは、“『笑顔』を再び!”と思う強い願いだという事を痛烈に感じました。全国高校野球選手権大会では、ピンチになる度にピッチャーを取り囲む球児らの顔には必ず『笑顔』が見られました。苦しいはずのその場面で共に励まし合うのです。そこには、壊れそうな崩れそうな気持ちを奮起させてくれるエネルギーが起こります。また、固まりそうな気持ちをほぐしリラックスさせてくれる優しいエネルギーがその場を包んでくれます。『笑顔』は楽しかったり嬉しかったりする時に自然に出る表情だけれど、逆に元気になるために…周りの『笑顔』を誘うために『笑顔』を見せる事も大切なのだという事を感じたのです。私達大人も毎日元気で優しい笑顔を子供達に向けていく事が、将来の子供達の豊かな心を育てていくのです。

さて、この2学期もたくさんの子供達がいろいろな『笑顔』を見せてくれる事でしょう。その『笑顔』に感謝しながら皆が心も身体も元気でいたいものです。

田房葉子



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