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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



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『めざすはお兄ちゃん』  平成26年4月30日

新年度がスタートし1ヵ月が経とうとしています。新入園児達を迎えた時には、かわいいチューリップが花壇で咲き誇っていましたが、今は、幼稚園にも少し慣れて園庭で遊び始めた子供達を“リキュウウメ”や“ヤエザクラ”のきれいな花が見守ってくれています。しかし、慣れてきたとは言え、新入園児達は、幼稚園が楽しみな気持ちとお家の人と離れて過ごす不安な気持ちが入り混じり、緊張した顔で登園している様子がまだまだ見受けられます。この新生活を受け入れ“楽しさ”に出合うために一生懸命です。登園時間には、先生に預けた後で子供が泣いて後追いしないように……と、心配する気持ちを押し殺し、振り返らず帰って行かれるお母さんの背中に愛情と、お母さんもまた一生懸命なのだという事を感じます。そんな中でも、早くも幼稚園に慣れ、何をしてもどこ行っても、楽しそうに過ごせている子供達もいます。子供達のどんな様子も微笑ましく思えます。

朝の時間の事です。全員が登園して来るまでの時間は、自分の荷物を片づけ、スモックに着替え、あそびを選んで思い思いに過ごします。この時間は、クラスや学年を越え、異年齢で関われる有意義な時間でもあります。年長組の子供達が、年少組の保育室に行き、出席シールを貼ったり着替えたりする手助けをしてくれる事もあります。園庭に出れば、あそびに誘い合ったり遊具の貸し借りをしたりしながら関わりを持ちます。ある年少組の男の子が年長組の男の子二人について遊んでいました。もう何日もその光景は見られました。最初は、年長組の子が「せんせーい!この子がずっとついて来る!」と困ったように言って来ましたが、「一緒に遊んで欲しいんじゃないのかな?」と言うと、まんざらでもないような顔になり、それからは、一緒に走り回って遊ぶようになりました。特に誘い合うでもなく、年少組のその男の子は、スモックに着替えて外に出ると、二人のお兄ちゃんの姿を探しては、勝手に合流して一緒に居るといった感じなのです。その様子をよく見ると、お兄ちゃん達がする事を一生懸命に真似しているのです。年長組二人の男の子は、軽くひょいひょいと小川を飛び越えたり、アスレチックに登ったり、わんぱく小山からジャンプして降りたりして遊んでいます。きっと、その姿がかっこよく見え、そんなお兄ちゃん達に憧れているのでしょう。でも、同じ事ができるはずがありません。お兄ちゃん達がしている事より簡単な場所を選んで真似ていました。ひとつ出来た(つもり)ら、走って追いつき、また同じ事をしようとしていました。その顔は終始ニコニコでした。そんな時、気持ちが大きくなったのでしょうアスレチックの高い所に同じように登って、降りられなくなってしまったのです。それに気が付かず、お兄ちゃん達はそのまま走って行ってしまいました。年少組の子は、ついに限界を感じ泣いてしまいました。とっさに私が助けに行こうとした時、その泣き声を聞いて、お兄ちゃん達が戻って来てくれたのです。近くまで登って行き、一人は、「足をずらしてごらんよ。そしたらお尻をずらして……チョットずつでいいから…こうして…。」と声をかけ、もう一人は実際にやって見せていました。そのうち、三人ともアスレチックから降り、また、何もなかったように再び走り、遊び始めたのです。こんな風に、大きなお兄ちゃんが、カッコいい姿を見せてくれたり、困った時に助けてくれたりしたら、尊敬できる先輩としてずっと憧れの存在になるでしょう。そして、きっと年少組のその子も、いつか自分にしてもらった事を他の子にしてあげられる子になるでしょう。

これから、子供達は幼稚園で色々な経験を積んでいきます。各年齢に合った活動をしながら、子供達は、自分の力を見い出したり、先輩の凄い力に憧れたり、後輩をいたわったり慈しんだりする場面にたくさん出会う事ができます。今、後輩達に憧れてもらえるようになったその子達にも、去年までは憧れる先輩がいたのです。「いつかは、僕達もあのお兄ちゃん達のようになりたい!」「私達もお姉ちゃん達みたいになりたいな」という気持ちでいたのです。“憧れ”は“尊敬”になり、“目標”になります。自分の方向性を定めるきっかけになります。尊敬できる人との出会いは、大きく言えば、人生に影響を与えてくれるのです。子供の世界の中で生活する上で、子供同士色んな影響を与え合います。同年齢の友達とは、意見や気持ちのぶつかり合いを経験しながら相手の気持ちに気付いたり、ある時には喧嘩をしながら、我慢したり主張したりして、気持ちよく生活する方法を知って学んで行きます。一緒に考えたり協力したりしながら、みんなの存在の大きさや必要性を感じ尊重しあう事を知ります。異年齢では、前に述べたように、同年齢の友達とは少し違う経験から得るもの与えるものがあります。家庭ではできない教育──、これこそ、幼稚園教育の意味あるところだと思うのです。

幼稚園での生活が子供達の成長になくてはならない経験である事を感じていただきながら、保護者の方との連携プレーで、今年度も過ごしていけたらと思っています。

子供達全員が、“三次中央幼稚園っ子”として、生き生きと頼もしく成長していく姿を思い浮かべると、今からとても楽しみです。

田房葉子





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