余白
総合保育施設子供の園ちゅうおう
ホームへもどる
お知らせはこの下

三次中央幼稚園
教育方針
園の特色
子供たちの広場
年間行事
入園案内
プレイルーム
(預かり保育施設)
三次中央幼稚園のブログ
白髪せんせいのつぶやき
葉子せんせいの部屋
えんちょうのえほんこうざ
 
子供の館保育園
子供の城保育園
 
ちゅうおう憩いの森
ちゅうおう児童クラブ
 
メールはこちらへ
プライバシーポリシー

幼稚園からのおしらせ
幼稚園からのおしらせ

学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 葉子せんせいの部屋 りす





『平和を考える』  平成27年7月16日

♪ヤッホッホなつやすみ♪ヤッホッホなつやすみ♪月火水木金土日、まいにちたのしい なつやすみ〜♪───保育室から、毎日響き渡る子供達の歌声は、何だかいつもとは少し違うワクワク気分で元気いっぱいです。もう随分前から、「夏休みになったら、おじいちゃんおばあちゃんの所へ行くんだぁ。」とか「○○に連れて行ってもらうんだよ。」とか「きんさい祭りに出るの。」等、子供達が、色々と話してくれていました。夏は、大人も子供も普段の生活から少し開放されるところがあり、何となく楽しみがたくさんあるように思えるのではないでしょうか?その反面、学校や幼稚園が休みで、毎日家にいて大人のペースが崩れてしまう大変さも……お察し申し上げます…(苦笑)まあ、そう思わずに、この夏休みにしかできない…だからこそできる事をお子さんと一緒に経験する夏にしてみてください。

さて、この時期になると、特に私達の住む広島では、どこにいても目に飛び込んでくる文字があります『平和』という言葉です。70年前の8月6日、広島に世界初の原爆が投下されました。私達の想像を絶する多くの命や財産を失い言葉にできない悲惨な歴史を背負う事になりました。また、その3日後の8月9日には長崎へ…。原爆被災地に住む私達にとっては、特別な気持ちで迎える日があります。私も小学校の時の夏休みには8月6日が登校日で、平和についてみんなで考える日となっていました。戦争について学んだり平和とは何かを考える特別な日だと意識していました。それが、大学生になり広島を離れて生活するようになると、それまでは凄く特別な気持ちで迎えていた8月6日なのに、周りの人達も広島の悲劇を語るでもなく普段とそう変わりなく時間が過ぎその一日が終わっていたような気がします。今、大人になって守らなければならない大切な家族が出来て改めてこの8月6日を含め『平和』について考えるようになりました。広い世界の歴史として見る戦争をズームアップしてその戦下にあった場所に目を向け、さらにそこに住む人々の壊された生活に目を向け、また更に、大切な人を失ったそれぞれの家の悲しみや苦しみに…そして、幼い子供達の声にもならない泣き声や叫び声を想像すると、そんな歴史の上にある今の『平和』の意味の重さや深さを感じずにはいられません。

少し前に、主人と二人で、鹿児島に旅行にでかけた際、知覧特攻平和会館に足を運びました。楽しい旅の途中に行ったその場所には、重く決して笑顔にはなれない空気が漂っていました。そこに展示されている数々の資料を観て回る間中涙が止まりませんでした。楽しい数日の旅行中にふと立ち止まり、今あるこの幸せの有難さを感じ、家族や自分の周りのあの人にもこの人にもこれから先ずっとこの平和が続きますように…と祈り、『平和』を誓う気持ちを強くしました。

この夏休みにぜひ、子供達にも『平和』について、わかりやすく話をする機会を作ってみてください。しかし、幼い子供達にはまだ十分な理解はできないと思います。何も、戦争と直結させなくても子供目線になって『平和』の解釈を話してあげてください。心穏やかに、皆が楽しく過ごせる事も平和という事だと思います。その平和のためには、自分の想いを主張するばかりではなく、相手を大切に思う気持ちを持ちながら友達や周りの人達の話にも耳を傾け、理解しようと心を寄せる事で、平和の空気は作れるのではないかと思うのです。子供達の小さな世界にも『平和』は必要です。この小さな平和を作り守っていける子供達が、将来世界を平和にしていくのではないでしょうか?世の中を平和にしていくのは、何も大人だけにしかできない事ではありません。小さな子供達が作る小さな平和…その根底にあるものは、幼い子供達が心穏やかに楽しく過ごすために……この方法を知っていくことからもう平和への意識作りは始まっているのだと思います。友達と仲良く遊びたいという気持ち、動物達を可愛いと思う気持ち、みんなの物はみんなで大切に使うという約束を守る事、「ありがとう」「どういたしまして」「ごめんなさい」「こちらこそ」と言える事、これら全てが『平和』への道に繋がっていくのです。『平和』の種は、子供達の周りにもたくさんある事を子供達に教えてあげましょう。平和を作るのも人間、乱すのも人間。

夏休みの間には、お盆もあります。私達が幸せに暮らせている事に、辛い時代を生き平和を築いていただいたご先祖様に感謝し、手を合わせる事も、子供達に平和を意識させる良い経験だと思います。今や、戦争を経験され語り部として私達に伝えてくださる方が少なくなって来たと言われています。この夏休みにおじいちゃんおばあちゃんの所に行かれ、もしそこで少しでもそんな話に触れる事ができるなら、どうか、子供達に伝えてもらってください。若いおじいちゃんおばあちゃんでも、そのまたおじいさんおばあさんから聞いた話でもいいと思います。そうして平和への気持ちを伝承していくのです。

さあ!明日から♪ヤッホッホなつやすみ♪です。色々な計画を立て、元気で楽しい夏休みをご家族でお過ごしください。そして、新しい環境を受け止め色々な事に挑戦して楽しんできたこの1学期を“よく頑張ったね。”と褒めてあげたり、“楽しかったね。”と親子で振り返ったりする良い時間になる事を願っています。

田房 葉子





BACK



(C) Miyoshi-date Gakuen Educational Foundation Miyoshi, Japan 2001-2008 (C) ASTOK JAPAN,INC. Osaka, Japan 2001-2008
(C) Chuo Fukushi-kai Welfare Miyoshi, Japan 2001-2008