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幼稚園からのおしらせ
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学校法人 三次伊達学園 三次中央幼稚園



りす 白髪先生のつぶやき りす



平成16年度
  「一年の計」 平成17年1月11日

「一年の計は元旦にあり」と、昔から言われているように、年の初めにこの一年をどのように過ごしていこうかと目標を持って出発するのと何気なくお正月を済ませて出発するのとでは、心構えの大きな違いとなってくることに相違ありません。そうは思ってみても、私自身、改めてこの一年を見通して、はっきりとした計を立てたことはないものの、今年はこうしたいという何かひらめきのようなものは感じてきた様な気がしています。今感じていることは、「今年は充電の年」と、漠然としたものですが、内面の充実を図らなければと思っています。
子育ても日々の忙しさにかまけて、子供たちとこの一年をどのように関っていこうかと、改めて考えることも少ないかもしれません。それでも、年の初めにあたって少しだけでも意識してみてはいかがでしょう。
12月の「つぶやき」を読まれた年長組のお子さんのお母さんからメールを戴きましたが、お子さんと稲を育てられた様子が書いてありました。稲を育てることは半年もの間、そのことに関っていくことになりますが、これも一年の計ともいえる実践ではないかと思い、まず、そのメールの紹介をします。
《今月の「白髪せんせいのつぶやき」で幼稚園の田んぼの稲刈りが出来なかった理由を知りました。とても収穫を楽しみにしていたので残念でしたがそういう事なら仕方ないですね。
実は今年は息子が種からバケツで稲を育ててみました。去年は島根の祖父から稲をもらって育てたのですが、今年はバケツ苗作りに挑戦しました。そんな矢先に幼稚園でも田植えがあると聞き息子は大喜びでした。バケツの中に田んぼの泥を入れ、スコップでしろかきをして、種を植え、芽が出て、茎が増え、ぐんぐん伸びて、花が咲き、穂が出て、黄金色になったらやっと稲刈りでした。間の水の管理、草抜きは自分でして「たくみのたんぼ」と看板を自分で作り、家の前で捕まえたカエル、ホウネンエビ、ヤゴ、タガメなど捕まえては自分の田んぼに入れていました。 その田んぼで出来たお米をやっと先月炊いておむすびにして食べました。
稲刈りをしてしばらく干して、ひとつずつていねいにお米を外し、籾を取りました。これは、すり鉢の中にお米を入れソフトボールでごろごろして取りました。次は精米です。小さな瓶にお米を入れて、棒でトントン叩いて精米しました。
これがなかなか大変で幼稚園から帰ってはトントンして、ご飯を食べてはトントンして、約1週間かかりました。そうしてやっとお米になり食べる事が出来ました。
幼稚園で頂いた、子供たちの植えた稲から取れたお米も一緒に炊こうと思ったのですが、息子は別々にして炊いて欲しいというので、別に炊きました。
「自分で作ったお米は美味しいね。でも幼稚園で作った方が美味しかったかも・・・」と言っていました。小さなバケツで作ったのでおむすび一個分しかできなかったけど来年はバケツを2つにして弟にも分けてあげると言っていました。
私自身、種からお米を作ったのは初めてで、精米の大変さは、それは予想以上でした。これらの経験で食べ物をとても大事にするようになり農業に興味を持ったみたいでした。幼稚園で様々な経験をさせていただいて本当に感謝しています。
今は発表会の練習を楽しんでしているみたいですね。色々な楽器の色々な音色を肌で感じる事ができるなんて素晴らしい事ですよね。
私も中学生から10年間近く音楽に携わっていたので幼稚園のいろいろな楽器を見ると懐かしく思います。素晴らしい音のハーモニーを楽しみにしています。》
いや〜、実にすばらしい子育てをされていると感心しながら読みました。我が子にもこんな経験をさせてやればよかったと思うほどでした。このお母さんは、「つぶやき」に以前にも登場した、我が子を自ら「野生児」と呼んでいらっしゃる方です。
私自身は農家で生まれ育ったので、子供の時から農業の手伝いをいっぱいしてきました。牛やヤギの飼育や乳搾りもやっていましたし、中学1年生の時から牛を使って鋤(すき)で田んぼも耕していました。夏には朝から夕方まで川で泳いだり魚を捕ったりと、河童のような生活をしていましたが、これらの山河で過ごした経験が今の私を育んでくれたと誇りに思っています。
このメールを読んでいて、いつの間にか自分の子供の頃を思い出していました。稲を育てていく様子が目に浮かぶようでした。そのうえ、カエル、ホウネンエビ、ヤゴ、タガメ等の小動物との関わりやおむすびを食べるところまで、最後までやり遂げた充実感も伝わってきます。そして、食べ物を大切にする気持ちの芽生えや農業に対する興味もわいてきています。
「来年はバケツを2つにして弟にも分けてあげると言っていました。」と有るように、この一年の見通しすら描いています。
子供を取り巻く環境がどのような状況で、その中でどのように関わっていくかが、子供たちの育ちに大きな影響を与えます。この子のお家では、ビデオやテレビゲームも無縁の生活をされています。このことで、お子さんの興味や好奇心が自然や小動物にもむき、心豊かな生活が出来ているように思います。
いま、若者の世代では、フリーターやニートと呼ばれる将来に夢を持てない人が増えてきています。経済的に豊かな生活の中で欲しいものは何でも手に入り、ファミコンゲームで部屋に閉じこもって育ったことも大きな原因ではないかと思っています。子供時代の心貧しい生活経験の結果でも有ります。年初めに当たって、今一度、我が子との関わり方を、「一年の計」としてみませんか。



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